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蒼き夢の果てに
第6章 流されて異界
第129話 白昼夢
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ていない声。昨夜の犬神使いと先ほどの平安期の侍らしき男の声の共通点について口にするハルヒ。

 そう、確かに俺が既視感を覚えたのもその部分。ただ、それ以上に気に成ったのは……。

「阿弖流為が歴史上に登場したのは確か七九〇年代。ただ、さっきの映像……記憶ではその阿弖流為が歴史上の登場人物の如き表現で話されている」

 確かに鎌倉期なら国司は居た。しかし、それは荘園の領主としての国司で、その国司と武士の集団が争うと言うのはあまり考えられない……と思う。
 弓月さんの最初の台詞。関東圏で戦に敗れた武士が落ち伸びて来る。都に貴族が居て、そいつらが遥任国司として目代を派遣。その目代が私服を肥やす為に税率を勝手に変えていた時代。

 阿弖流為よりも後の時代で、服装やその他の要因からおそらく平安期。守護が力を持つ鎌倉期ではない。
 その頃に関東で起きた侍が関係する戦。
 前九年の役と後三年の役は東北を戦場とした戦で有る以上、弓月さんの最初の台詞には当てはまらない。

 それに、何より――

「さつき、無事だと良いのだけど――」


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