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逆さの砂時計
掛け違えた祈り
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アリア。この世界を護り導く者。力を貸して! 私の契約者、レゾネクト!!」


 アリアの全身から、紫色の閃光が放たれる。
 夕暮れによく似た澄んだ紫色の光はアリアの体を離れ。
 一歩手前の空間に、短い金髪と紫の目を持つ若い男性の体を(あらわ)した。

「叶えてやろう、アリア。お前の願い、お前の望み。お前が進むべき道は、俺が示してやる」

 聴き慣れた声の、初めて見る姿は恐ろしいほどに美しく、どこか虚ろで。
 それでも、差し出された手を握り返せば、少しだけ温かく感じた。


 アリアは願うままに世界を駆ける。
 やがて『女神アリアが統一した世界も、自分の一部だと解釈できる』と。
 そう、気付いてしまう瞬間まで。

 争いが無い世界への導き手であろうと、本心から願って。
 懸命に、跳び続けた。



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