妖精の尻尾(フェアリーテイル)
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と出てきた。
「おー、さすが火竜さん」
「こりゃ久々の上玉だなぁ」
「な、何なのよ、これ!アンタ達何!?」
慌てるルーシィの顔をくいっと持ち上げ、言い放った。
「ようこそ我が奴隷船へ。他国につくまで大人しくしていてもらうよ。お嬢さん」
「え!?ボスコ…ってちょっと…!妖精の尻尾は!?」
「言ったろ?奴隷船だと。初めから君を商品にするつもりで連れ込んだんだ。諦めなよ」
「そんな…!」
あまりに唐突過ぎる言葉にルーシィは言葉を失った。。
(あの人達が言ってたのはこのことだったの…!?)
ルーシィの脳裏に、金髪の髪を持つ、顔が整った男性と緋色の髪を持つ、可愛らしくもあるが、綺麗でもあるような顔をした女性の顔が浮かんだ。
「火竜さんも考えたよな。魅了にかかってる女どもは自らケツを振って商品になる」
「この姉ちゃんは魅了が効かねぇみてぇだし…少し調教が必要だな」
「へっへっへっ」
「へへっ」
ルーシィの怯えに似た気持ちが表に出、体が震え始めた。
(や、やだ…嘘でしょ…何なのよコイツ…!こんな事をする奴が……)
ドレスのスリットから見える門の鍵に火竜が気付き、触れる。
「ふーん。門の鍵…星霊魔導士か」
「星霊?何ですかい、そりゃ。あっしら魔法の事はさっぱりで」
「いや、気にする事はない。この魔法は契約者しか使えん。つまり僕には必要ないって事さ」
そう言って火竜はルーシィの足から門の鍵を外し、海へと投げ捨てた。。
(これが妖精の尻尾の魔導士か!)
眼に涙を溜め、ルーシィは静かに怒りながら火竜を睨んだ。
火竜はそれを臆す事もなく、髑髏の様な模様が入っているハンコに似た物を持ち上げた。
「まずは奴隷の烙印を押させてもらうよ。ちょっと熱いけどガマンしてね」
ルーシィの目からは涙が溢れた。。
(魔法を悪用して…人をだまして…奴隷商ですって!?)
「最低の魔導士じゃない」
ルーシィが誰にも聞こえない程の声でそう呟いた、刹那。
船の天井の板がバキッと割れ、桜色をした少年が乱入してきた。
「ひ…昼間のガキ!?」
「ナツ!?」
ナツ。
ルーシィが昼間にあった者だ。
と、言うことはナツだけではない。
「久しぶり〜。えっと…ルーキー?」
「今日会ったばっかりでしょうが!それにルーシィよ!」
キアラはまだ完全には名前を覚えていない…それか只のおふざけでルーシィの名前を間違えていた。
そこまではよかったのだが…
「おぷ…ダメだ、やっぱ無理」
「え
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