妖精の尻尾(フェアリーテイル)
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に突っ込むのはキアラの役目らしい。
「そいえば火竜が船上パーティーやるって。
あの船かなぁ」
「うぷ…気持ちワリ…」
「想像しただけで酔うのは止めようよ、ナツ」
すると、近くにいた女性2人の会話が聞こえてきた。
「見て見て〜!あの船よ、火竜様の船〜!あ〜ん、私もパーティー行きたかったぁ」
「火竜?」
「知らないの?今この街に来てる、凄い魔導士なのよ。
あの有名な妖精の尻尾の魔導士なんだって」
「「「!」」」
それを聞いたナツ、ハッピー、キアラが反応した。
「妖精の尻尾?」
「ふふっ」
ナツが海に浮かぶ船を見つめて呟き、キアラはどこか楽しげに笑った。
「うぷ」
「だから、想像して酔わないでよ」
しゃがみ込み、柵の間と間から船を見つめる。
「妖精の尻尾…」
それと同時刻。
ルーシィは火竜が行うパーティーに参加するため、ドレスアップをして船へと来ていた。
そしてその船の中の1部屋でルーシィと火竜は2人っきりになっていた。
「ルーシィか…いい名前だね」
「どぉも」
ルーシィは愛想笑いを浮かべる。
「まずでワインで乾杯といこう」
「他の女の子たち、放っておいていいの?」
「いーのいーの。今は君と飲みたい気分なんだよね」
火竜が指をパチン、と鳴らす。
すると近くに置いてあったグラスの中から葡萄酒が浮かび上がった。
「口を開けてごらん。ゆっくりと葡萄酒の宝石が入って来るよ」
(うざーっ!)
口に出すことはなく、心の中でそう叫んだ。
(でもここはガマンよ!ガマン、ガマン!)
心の中でそう自分に言い聞かせる。
すると脳裏に先程のやり取りが浮かんだ。
『あの男…火竜には気をつけなさい』
『忠告はしたからね』
(どういう意味…?)
ゆっくりとワインがルーシィの口へと入っていく、その時。
しゅぱっと音を立ててルーシィが腕を振った。
すると浮かんでいたワインは床へと落ちた。
「これはどういうつもりかしら?…睡眠薬よね」
「ほっほーう、よく分かったね」
「勘違いしないでよね。あたしは妖精の尻尾には入りたいけど、アンタの女になる気はないのよ」
ルーシィにそう言われた火竜はまるで悪人のように顔を歪めた。
「しょうがない娘だなぁ。素直に眠っていれば痛い目見ずにすんだのに…」
「え?」
火竜の言葉の意味が分からず唖然としていると、何者かに腕を掴まれた。
ルーシィの後ろにあったカーテンが開き、屈強な男達が次々
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