妖精の尻尾(フェアリーテイル)
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シィも巻き込んで船が海岸へと乗り上げた。
船内にいた火竜、ナツ、キアラは当然何が起こったのかが解らず、目を回した。
「一体…何事だ!?」
「止まったよ、ナツ」
「あぁ…揺れが…止まった」
ルーシィが船のなかに入ろうとしたとき、ナツとキアラは火竜を始めとする数人の男達に囲まれていた。。
「ナツー!キアラ!だいじょ…」
ルーシィが最後まで言うことは出来なかった。
なぜなら、ナツとキアラが険しい表情で立っていたからだ。
「小僧共、人の船に勝手に乗ってきちゃイカンだろぉ、あ?」
火竜に答えることはせず、ナツは着ていた上着を脱ぎ捨て、キアラは指をポキポキと鳴らした。
「おい!とっととつまみ出せ!」
「はっ!」
「いけない!ここはあたしが…」
「大丈夫」
鍵の束を手に取って戦おうとするルーシィを、ハッピーが止める。
「言いそびれたけど、ナツもキアラも魔導士だから」
「えーーーっ!?」
その間に、2人の男がナツに向かっていく。
「お前が妖精の尻尾の魔導士か」
「それがどうした!?」
「よォくツラ見せろ」
「わたしにもね」
忘れないで、とでも言うようにキアラ呟くと、ナツは2人の男を纏めて投げ飛ばした。
片手で虫を祓うように。
「オレは妖精の尻尾のナツだ!おめェなんか見た事ねェ!」
「な!」
「え?妖精の尻尾!?ナツが妖精の尻尾の魔導士!?」
ルーシィが驚くのも無理は無い。
先程まで一緒に食事をし、土下座され、船に酔っていた人が自分の入りたいギルド、妖精の尻尾の魔導士だというのだから。
そしてそのナツの肩には妖精の尻尾の1員だという証の真っ赤な紋章があった。
「な…あの紋章!」
「本物だぜ、ボラさん!」
「バ、バカ!その名で呼ぶな!」
本物の名前らしく、ボラと呼ばれて火竜は慌てている。
「ボラ…紅天のボラ。数年前巨人の鼻っていう魔導士ギルドから追放された奴だね」
「聞いた事ある…魔法で盗みを繰り返してて追放されたって…」
「自業自得だね」
「おめェが悪党だろうが善人だろうが知ったことじゃねェ」
「けど、妖精の尻尾を騙るのは許さない」
2人はギリ、と歯を唸らす。。
「ええいっ!ゴチャゴチャうるせぇガキだ!」
ボラがナツに向かって紫の炎を放った。
それはナツを覆い、ナツはドサッと倒れた。
「ナツ!」
「次はこっちのガキだ!女も猫もまとめて捕えろ!」
手に鍵を取り、戦おうとするルーシィの前にキアラが立った。
「キアラ!?」
「ルーシィは後ろに下がって。わたしがやるから」
「わたしがやるからって…キア
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