妖精の尻尾(フェアリーテイル)
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、シュッシュッシュッ
「「あ」」
突如列車が動き出した。
窓から身を乗り出していたナツが目を見開く。
「出発しちゃった」
「そうだね〜。」
表情1つ変えずにそう呟くハッピーとキアラ。
走り去っていく列車から、ナツの叫びが聞こえた。
「えーっ!?この街って魔法屋一軒しかないの?」
ナツを乗せた列車が出発した頃、同じくハルジオンの街の魔法屋から声が上がった。
そこにいたのは金髪の少女「ルーシィ」。
「えぇ…元々魔法より漁業が盛んな街ですからね。街の者も魔法を使えるのは一割もいませんで、この店もほぼ旅の魔導士専門ですわ。」
「あーあ…無駄足だったかしらねぇ。」
「まぁまぁ、そんな事言わずに見ていって下さいな。新商品だってちゃんと揃ってますよ。」
そう言うと、店主は箱を取り出した。
「女の子に人気なのは、この色替の魔法かな。その日の気分に合わせて・・・服の色をチェンジ〜ってね。」
「持ってるし。」
女の子に人気のものを女の子が持っていないとでも考えるのだろうか…。
「あたしは門の鍵の強力なやつ、探してるの」
「門かぁ、珍しいねぇ」
「あっ!」
何かを見つけたらしく、ルーシィは小さく声をあげる。
「白い子犬!」
「そんなの全然強力じゃないよ」
「いーのいーの♪探してたんだぁ〜。いくら?」
「2万J」
「お・い・く・ら・か・し・ら?」
「だから2万J」
値切ってほしいらしく、ルーシィは胸を寄せる。
お色気作戦らしい。
「本当はおいくらかしら?ステキなおじさまぁ」
お色気作戦の成果があったかなかったかは置いておいて、お目当ての品をルーシィは獲得した。
が…
「ちぇっ。1000Jしかまけてくれなかったー。」
もっと値切れると思ったらしく、愚痴っていた。
「あたしの色気は1000Jかーっ!」
この時、ルーシィが近くのカフェの看板を蹴ったため、傍を通りかかったろ老人がびくっと体を震わせた。
ルーシィがふと前を見て見ると人だかりができていた。
キャーキャー!
「?何かしら。」
ルーシィは何が起こっているのかがわからず、首を傾げている。
そんなルーシィの傍を女の子達は通りすぎていく。
「この街に有名な魔導士様が来てるんですって。」
「火竜様よーっ!」
女の子達の集団の中央にいるのは火竜という男らしい。
傍を通りすぎる女の子達の反応からしてかなり人気なのだろう。
「火竜(サラマンダ
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