041話
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
最終決戦第三戦。ここに至るまでの戦歴はジャックがヴィーザルに勝利、アルヴィスがロランに勝利。二勝している、ここで勝利する事が出来れば後続のメンバーが勢い付き戦いの主導権を得る事が出来る。それほどまでに勝負の折り返しとなるこの第三戦は重要な対局となる。
この第三戦はメルの中でもギンタと同じく無敗を誇るドロシーが出る事になっている。膨大魔力と無尽蔵にため込んでいるARMを巧みに使うこなすだけではなく恋人であるジークに教え込まれた魔力と風を用いた近接戦闘術を使用した彼女の戦闘はメルの中でも屈指の戦闘力を誇りメルの一同を必ず彼女が勝つという安心感を齎すほどに素晴らしいものであった。
それに対するは仮面をつけた不気味なナイト"キメラ"。常に表情を隠しそのうちに何を伏せているのかは不明だがウォーゲームの参加資格を得るためのテストでガイらをたやすく倒しているだけにその実力は計り知れない。だがドロシーからしたらそんな奴などどうでもよかった。いま彼女が思っているのはチェスに対する怒りのみ。
ジークという最愛の恋人を攫われたという怒りや憎しみ、そして嫉妬などといった感情が彼女の中には渦巻いており彼女から溢れ出ている魔力はそれを豊富に含んでいた。
「最終決戦第三戦、メル ドロシー!! チェスの兵隊 キメラ!!開始!!!」
開始の合図が放たれた瞬間キメラは魔力を放出し地面から無数の傀儡を召喚する。掌握ない行の悪魔達は不気味な声を漏らしギョロリと瞳を動かしドロシーへと向かっていく。
「こんなものでドロシーちゃんを倒そうなんて、舐められた物ね!!」
迫りくる傀儡など彼女にとっては唯の雑魚同然。瞬時にゼピュロスブルームを展開し風を一転に集中させ思いっきり振りきる。爆風の壁が展開され傀儡を吹き飛ばすと同時に全てを粉砕していく。だがこの程度で攻め手に詰まるキメラではない。地面へと一気に魔力を流しこみ瓦礫と衝撃を壁へと向けて飛ばし強引に風の中に道を作り出す。
「なんて強引!!でもまだ甘いわよ!!!」
強引に生み出した風の中にできた真空の道を通って突撃してきたキメラが攻撃してくるのを読んでいたのか箒で攻撃を防御するドロシー、だがその際に見てしまった。キメラの名に相応しい異形の腕を。
「このぉ!ブリキン!!!」
再度襲い掛かってくる異形の悪魔の如き腕。それを箒で捌きつつガーディアンARM アーマーゴーレムを展開しキメラを踏み潰しに掛かる。召喚されたゴーレムはその巨体の足でキメラを踏み潰そうとするがキメラはそれを僅かな差で回避する。回避されたのを見たドロシーはゴーレムを戻し後ろへと振り返ったがその際に零れるように落ちたキメラの仮面。その下に隠されたいた素顔を見てしまった。
「その程度かい魔女、それなら大した事ないね
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ