040話
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「来いロラン、もう一度勝負しよう」
ウォーゲーム最終決戦第二試合。メルから出るのはチームの副参謀的なポジションでジークと共にメルをここまで押し上げてきたアルヴィス。そして彼が指名したのは唯一敗北しているナイトクラスのロラン。自らと同じくファントムによって植えつけられた呪い"ゾンビタトゥ"をその身に受けている者。ロランは笑いながら競技台へと足を進め台へと登った。
「最終決戦第二戦!!メル アルヴィス!! チェスの駒 ロラン!! 開始!!」
「跳ねなさい」
戦いのゴングが告げられたと同時にロランは力を解放した。地面から無数の石の塊が浮かび上がっていきキューブ状へと整えられミサイルのようにアルヴィスへと突撃していく。以前敗北した時はこの攻撃に苦しめられた彼だが成長した今、超スピードで迫りくる石の塊程度は簡単に回避しながら余裕綽々と言った表情を見せた。
「動き方が全然違う。成長されたんですね、ではこうしましょう!レイピアウィップ」
ストーンキューブが利かないと判断し次のARMを展開する、見てくれは石で構成された鋭い剣のよう。それを見て13トーテムポールをロッドバージョンで展開し来るであろう斬撃に備える。いつも通り張り付いている笑顔のまま剣を振りかぶり思いっきり振り降ろしたロラン。ジークなどが使う常套手段である飛ぶ斬撃かと思ったが剣自体がまるで鞭のように撓りながら伸縮し迫ってくる。
「鞭かっ!ぐっ!」
伸びる剣に驚き一撃を食らってしまうが食らった肩が爆発した。伸びる剣ではなく爆発を生む鞭である事を理解したアルヴィスだが迫りくる怒涛の鞭の連打。連続で食らい続けるのは幾らアルヴィスとはいえ拙いがこの程度でやられる彼ではない。連打をロッドで捌きながら鞭を戻そうとする一瞬に鞭を掴み取り無理矢理引きちぎる。
「助けてやりたいんだ。俺の親友を!!」
「レイピアウイップを引きちぎるとは無茶な人ですね」
「奴を助ける時間が俺にはもう残り少ない。ゾンビタトゥが既に全身に回りつつある」
アルヴィスとロランの体に刻まれているタトゥ、それはファントムによって掛けられた不死の呪い。その呪いを受けると徐々に呪いが体を蝕んでいきタトゥが全身に広がっていく。やがて全身にタトゥが広がった時その人間は不死のゾンビへと変化してしまう。
「喜ばしい事じゃないですか!もうすぐは貴方はファントムは同類になれる!!私はまだまだ時間が掛かりますから羨ましい」
「ふざけるな!!」
本気で羨ましげな視線を向けてくるロランを一喝する、それでもロランは永遠の命が得られると答える。永遠に傍に居たいと思える人と共に居れる素晴らしい事だと。
「永遠の命など全ての人間が憧れる訳じゃない!!生ける屍になど誰も憧れない!!限りある命を―――大切
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ