7話 激戦のアメリカ 11.05
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* アメリカ中西部 ノースダゴタ 11.05
ノースダゴタでも最東に位置する都市で連邦との最前線が西境にある。そこでは数で防戦に徹しているザクが3交代で連邦の侵攻を防いでいた。
ガルマのザクの壁と呼ばれる徹底した防戦とガウの上空攻撃作戦(ガウの雨)により、一時の連邦のアメリカ侵攻の勢いを食い止めていた。しかし、連邦も誘いには乗らず深追いはしないように侵攻を繰り返していた。
最前防衛ラインにて、ザクの1個中隊が今日も連邦の攻撃を撃退した。
その中隊の隊員が一人息を吐いていた。
「見たか連邦め!いくら新型でも我が軍の連携でこんなざまだ」
それでも連邦の物量に圧倒されるのではという不安が隊の中で蠢く。彼は虚勢を張っていると半分が感じていた。そんな同僚を見た不安そうな隊員が隊長に聞く。
「しかし隊長。こちらの補給も追いつかないほどのスピードでの敵の進軍。いずれは限界が来てしまいます」
隊長はさらに虚勢を張る必要があった。心では笑えないが、その不安さを伝えてはならないと思い、軽い口調で答えた。
「なあに。ガルマ司令がなんとかしてくれるさ。現状は?」
傍のザクのパイロットが生きている無線をかき集めて計算した。
「はっ、当中隊の3割が撃破され、3割が弾薬切れです」
つまり半数以上が戦闘不能と言う話だ。それすら悲観してはいけない為、ジョークの様に答えた。
「おいおい、結構悲観的だな。よし、東に10km転進するぞ」
隊長の気さくさが隊を勇気付けた。隊員らはそれにため息をついて、もうひと頑張りするかと腹を括った。
「了解」
各前線のザクの壁もじりじりと連邦の圧力に押し込まれていた。
* 連邦軍 北アメリカ侵攻軍司令部 ラスベガス駐屯地
簡易テントが建てられ、その中がブリーフィングルームとなっていた。
連邦軍司令の闘将ダグラス・ベーダー中将が各モビルスーツ部隊長を招集し会議していた。ブライトもその場に出席していた。
「中々しぶとい。ザクの壁も厄介だが、かの奇襲が悩みの種だな」
ダグラスは腕を組みしばし考え込むため沈黙した。その間も部隊長同士で議論が白熱していた。
かの作戦に乗っかってこない連邦の姿勢をガルマ含め、ガイアも理解していた。連邦は時間を得れば得るほど有利になっていく。
シャアの提案はそんな状況に持ち込む前にガルマ地上軍が充分に戦力があるうちに連邦に短期決戦させようとすることだった。
連戦連勝の連邦に兵士の士気は最盛であった。そんな中誘いに乗る敵は少なくはないとガルマも踏んでいた。
作戦を開始して2日、実際に効果を得ていた。ガイア隊10機のドムの奇襲作戦を繰り返すこと5回で1機も失うことはなく、ジム改、ガンキャノン、ジムス
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