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ハンバーガー
6部分:第六章
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以上はない程の大罪であるというのは何処でも同じなのだ。もっともそれでもこうした話は各地に残っているのだが。
「罪を犯した人間は悪霊と変わらないということだな」
「それを知らなくともですか」
「少なくとも法律的には罪はないさ」
 客に関しては、という意味だった。肉を食ったその客達は。
「信仰でもな。彼等は騙された側だ」
「ええ」
 アメリカでは思いの他信仰心について五月蝿い。それでホージーも信仰についても言及したのである。
「けれど。食べたということには変わりがないからな」
「そういう罪ですか」
「そういうことだな。罪は罪だ」
 彼は言う。
「例えそれが知らないで何も道義的には責任がなくてもな」
 そこまで言うと今度こそ本当に席を立ち捜査に向かうのだった。それから暫くオマハはこのおぞましい事件で世界を騒がせるがそれはまた別の話だ。だが赤い目によって一連の失踪事件が解決したのは紛れもない事実だった。その罪により。


ハンバーガー   完


                  2008・3・8

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