第1章:平穏にさよなら
第15話「草の神」
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わ。今はかやのひめの方が本名みたいなものだから、そっちで呼んで頂戴。」
...どことなくアリサちゃんに似た声と雰囲気だな...。
〈草祖草野姫....日本神話に登場する草の神ですね。〉
「「「か、神様!?」」」
〈暇だった時に色々と知識を蓄えていたのでその時に知りました。〉
僕、緋雪、巫女さんが同時に驚く。...巫女さんの場合はリヒトが喋った事にも驚いていたけど。
「...それ、まさかだとは思うけど方位師の媒介道具じゃないでしょうね...?」
「方位師....?」
「あー、なんでもないわ。忘れて。」
また知らない単語を...。霊力とかからイメージすると、どうも陰陽師を連想するけど、これは全然分からないな...。
「(...もう、いる訳ないのに、何言ってるのかしら。私...。)」
「あ、えっと...私は神咲那美。それで、こっちの狐は久遠。」
「くぅ。」
遅れて自己紹介する巫女さん。子狐も可愛らしく鳴く。
「...その子は管狐なの?それとも....。」
「えっと、一応久遠は妖狐...かな?」
「....?釈然としないけど、妖狐なのね?」
「....実は、元祟り狐だったり...。」
その答えに驚愕の目で子狐を見るかやのひめさん。
「元....ね。なら別にいいわ。」
もし元ではなかったらどうしたんだろうか...?
...それにしても、海鳴市って結構魔窟だよなぁ...。どうしてこう、摩訶不思議な事ばかり起きるのだろう....。
「....そろそろ私の事を話すべきね...。」
「「「.......。」」」
かやのひめさんの言葉に、僕らは息をのんで聞く。
「―――...と言う訳よ。後はあなた達の知っている通りよ。」
かやのひめさんの話を要約すると、こうだ。
かやのひめさんは江戸時代の時まで栄えていた“陰陽師”の式姫と呼ばれる(よくある式神みたいなもの)者として存在しているらしい。ただ、江戸時代末期には陰陽師や陰陽師の敵となる妖はほとんどいなくなり、かやのひめさんを含めるほぼ全ての式姫が力をなくし、ほとんどが式姫になる前に居た“幽世”に還ってしまったらしい。
草の神故か、今まで生き残っていたかやのひめさんは、昨日、よくわからない結晶のような物を拾い、それが今首に掛けている勾玉と一つになってしまったとの事。さらにその夜にそれを狙って何者かが襲撃してきて、その足止めとしてその時一緒にいた“薔薇姫”という少女が残り、命からがらこの神社まで逃げてきたらしい。
...所々、ツンデレみたいなキャラが混じった事でかやのひめさんの
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