第1章:平穏にさよなら
第15話「草の神」
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あ、ちょっ、久遠!人前で喋らないようにって....あ。」
「.....。」
うん。この巫女さん、墓穴掘ったね。
〈『ちなみに元々タイミングを見計らって私達から教えるつもりでした。』〉
「『あ、気づいてたんだ。』」
さすがリヒトとシャル。
「っ...妖!?まさか、こんな所で...!」
「おっ?」
「えっ....?」
子狐が喋った事に驚き、いきなり少女の姿を取り臨戦態勢に入った元・狐。
少女となったその容姿は、ふわっとした茶髪のストレート。肩の部分が紐で編んだだけで露出している水色の和服。それを、真ん中が赤色の青い帯で締めており、腰には大きな青いリボンがある。そして主張するかのようにある狐の耳と大きな尻尾というモノだった。首には狐の時にもあった紫色の勾玉の首飾りが掛けられている。白い足袋と草履を履いており、和風っぽさを彷彿させる。
身長は150pぐらいだろうか?...まぁ、何が言いたいかというと、緋雪や司さん達のように“美少女”だった。
....別に、やましい意味で言ってる訳じゃないからね?
「....狐の姿を取ってる事から妖狐辺り....いえ、まさか管狐?」
矢をいつでも番えるように警戒しつつ、何か分析している少女。
「...そもそも、妖なら人間と一緒に居るのがおかしい...か。」
“それに”と言いつつ、もう一度僕らを見る少女。
「...あなた達はあいつらの仲間でもなさそう...ね。」
そう言って、ようやく弓を降ろして警戒を解く。
「...勘違いして悪かったわね。少し、聞きたい事があるわ。」
「....僕らも色々聞きたいから、いいよ。」
魔力は感じられない。でも何かしらの“力”は感じられる。おそらくこれが“霊力”なのだろう。そして“あいつら”というワード。気絶していたのに関係あるのだろう。
「まず、私に霊力を分けてくれたのは、そこの貴女?」
「えっ?私は手当しただけで、霊力を渡したのは....。」
「僕だ。...と、言っても感覚だったから良く分からなかったけど。」
なぜ霊力が渡せたのかも分からない。...なぜかできたって感じだし。
「.....確かに、貴方からは霊力が感じられるし、“繋がり”があるわね。」
「繋がり?」
「霊力を与えてる者と与えられてる者の間にある繋がりの事よ。他に呼び方がなかったからそう呼んでいるわ。」
つまり、魔力で言うパスみたいなものか。
「とりあえず、名前を教えてくれないかな?僕は志導優輝。こっちは妹の緋雪。」
「...私は草祖草野姫よ。...かやのひめと呼ばれてる
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