Die
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るよ……って! 今回はお前から俺を呼んだんだろ!
「あら? そうでしたかしら?」
お茶目な仕草で満面の笑顔で少女は笑った。
自然と少年も……笑った。
「千の夜を超え、俺は…………」
夢物語は終わった。
目を覚まし欠伸をする少年。
夢物語…………アイツ、元気だったな。
列車から見える外の景色―――花の香り、慣れない地域の独特な空気。
「初めまして……流脈の原点」
「初めまして……始まりの龍脈」
「初めまして……終わりの竜脈」
少年の最後の希望――――聖杯戦争をモチーフする謎のタロットカード。
失われた最古の魔術の眠るった地なら少年の願望を叶えられるかも知れない。
僅かな希望を僅かな可能性を信じ、少年は抗った。
諦める事を諦めず、自分の願望を叶える為に…………彼は。
[木組みの家と石垣の街]
謎めいた土地だ。
魔力の流れと魔術を活かす為に配置された建物の配置…………数百年前、魔術師の秘境と言われた面影を薄らと残した街並は魔術師の端くれからすれば驚きを隠せない程だった。
――――あの家は地脈のエネルギーを利用して家全体の温度を上げてる。
――――あの風車は地脈と風向きを計算して回されてるのか…………川や風も利用する街、地脈との相性も良好で地域一体の活性力を増加させてるのか。
入り組んだ街並は冒険者を惑わせる迷宮の様だ。
地図を見れば迷わず進める…………筈…………………………。
絶賛迷子中です♪
まぁ、迷子のお陰で街の探検も出来たし一石二鳥だろ。
プラス思考で考え、地図をを見直すと目的地の周辺で見られる川を発見した。
なら、ここを直進して…………右から左で…………大通りから曲がって。
「Rabbit……houseだよね…………」
送られてきた店の名前と違うな。
目的地らしき喫茶店を発見した。だが、その店の名前はrabbit horse…………似てるけど別の店かな?
赤の点で塗られた位置だと合ってる筈だけど……まぁ、疲れたし休憩するか。
―――まさか……店の名前間違えたりとか…………。
―――まさかな……間違える訳ないよな。
―――馬と家じゃあ、アリとゾウ位違うもんな……俺の勘違いだよ。
チリンチリン……喫茶店のドアを開けると珈琲独特の香り―――懐かしい珈琲豆の香りだ……。
少年は自然と想像する。
落ち着いた空間、年期の入った珈琲カップ、笑顔で接客する店員の笑顔…………ちょっと憧れてるマスター適な店長。
扉の向こう側を想像すると昔を思い出した。
小さな小さな少年の記憶…………知乃の妹の姿を――――――。
「いらっしゃいませ」
まだ、幼さを残した少女の声だった。
「Rab
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