6話 キャルフォルニアの嵐(キャルフォルニア奪還) 10.27
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絶の意味するところは本隊がやられたことと同意義だった。ジオン兵は恐怖し、各々が戦闘し、各々が退却していった。
その敵の無様たる姿をみたバニング中尉は部下たちに戦闘に勝ったことを告げた。
「勝ったぞ、モンシア、ベイト、アデル!これから追撃する。戦果を上げる機会だ。気合いいれていけ」
「了解です。ジオンにやられっぱなしだったから鬱憤を晴らしましょう」
「もちのロンよ!」
「了解であります」
その後の追撃戦によりキャルフォルニアからのジオンの脅威が去った。
この戦いの戦果によりブライト含むグレイファントム隊すべてのクルーが昇進した。
* ニューヤーク市 ジオン司令部 11.02
11.02には北アメリカの西海岸すべてを連邦が取り戻すことに成功した。それでも尚北アメリカの内陸部と東海岸はジオンの勢力下であった。そしてそこには地球方面司令ガルマ・ザビが控えていた。
ガルマはキャルフォルニアの敗北を聞くとすぐ勢力圏境に軍隊を派遣し牽制させた。
ガルマは司令官室にて地球に降下していたシャア中佐と黒い3連星のガイア少佐、ランバ・ラル少佐と作戦を話し合っていた。各々がルナツー会戦での功績により昇進を果たしていた。そして今度は地球での勢力拡大を指示されていた。
「ガルマ大佐。連邦の新型はザクを凌駕する性能だそうだ」
シャアがキャルフォルニアの戦闘詳報と連邦のジム改についての情報を持ってきていた。
ガルマが唸った。
「連邦め。ついに反撃の狼煙を上げたか。我が軍にはガウがある。地上でザクがその新型を誘い込みガウで絨毯爆撃をしてやる」
「ふむ、戦術的には理に適っておりますな」
ランバ・ラルはガルマに同意した。シャアもそれがいいと答えた。シャアはそれに追加して自分で組織する遊撃隊を組織することを提案した。
「連邦も早々うまく乗せられることもないだろうから、この私がお膳立てをしよう」
「ほう、赤い彗星がどうお膳立てるのだ」
「地球降下と共にドズル閣下より頂いてきた地上用のドムが30機ばかりある。これを3つに分けて前線でゲリラ戦を仕掛けようと思う。我慢効かない敵兵を誘い込めば自ずとガウで仕留められよう。誘い込みを威嚇でなく嫌がらせで行こうとね」
ガルマは笑った。そして流石シャアだと褒めたたえた。そしてその1隊をシャアが、もう1隊をランバ・ラルそして最後の1隊をガイアが指揮することになった。
それがシャアのある思惑だとはガルマは露にも思わなかった。
「(これで精鋭な部隊を分散させる理によって、ガルマと二人っきりになれる機の利が得られたな)」
と。
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