6話 キャルフォルニアの嵐(キャルフォルニア奪還) 10.27
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ラウはアムロが遠い存在に感じた。昔はいろいろ庇っていてあげていたがもう守る必要がなくなったのねと考えると少し寂しさを覚えた。
* フォン・ブラウン アナハイム・エレクトロニクス支社 社長室
古風な西洋製の高級調度品が並び備えてある中、メラニーは未決済の稟議書に目を通してはサインをしていた。その傍には妻のマーサが立っていた。
「メラニー。今回のジオンのルナツーの侵攻は貴方が促したのね」
マーサがそう言った。メラニーは不敵に笑った。
「私はマ・クべに助言したまでだ。連邦のV作戦とその期限をね。結果そうなったまでよ」
「しかし、これでパワーバランスが連邦寄りにはなくなった訳ね。私たちの土壌を潤すために」
「そうだな。連邦はもう少し地球で足掻いてもらおう。ただでも地球資源の大多数が連邦の持ち物だ。サイドの資源も各々サイドのものでジオンはそのおこぼれをもらうしかない。せいぜいオデッサと北アメリカ、アジアとアフリカの一部分のみだ。わが社がある程度の成長が達成できればジオンを程よく生かして連邦に戻すとしよう。此度は人が死に過ぎたからな」
メラニーは経済動向を見ていた。戦争の特需は魅力的に映るが先のアイリッシュ作戦での人口の減少は世界を震撼させた。
好景気はマンパワーあっての代物だと考えていた。そのためにはジオンに活躍され過ぎても危険と感じていた。
しかし背に腹は代えられず死の商人としての暗躍を行いつつもコントロールをしようとしていた。
「いつまでもカーディアスの世話になるわけにもいかんからな。ここいらで自立せねば」
「そう?お兄様はいくらでも惜しまないと思いますが」
「私もいつまでも1人前にならんよ。それではね」
メラニーは愚痴をこぼした。表向きは大企業の社長を世間的に認知はされどそれは全ては妻マーサの力に及ぶものであった。マーサは苦笑して夫の言に疑問を呈した。
「しかし、貴方にジオンと連邦をコントロールしきれますかね」
「無論。そのつもりだ」
そしてメラニーはすべての稟議決済を終えた。
* グレイファントム艦内 艦橋 10.29 08:00
全クルーがグレイファントムに乗艦し、出港間近であった。テムはアナハイムに残り、次世代機やその他の研究に尽力することになった。出港前にグレイファントム艦内モビルスーツ格納庫内でテムはアムロにガンダムを改良したことを告げた。
「アムロ。ガンダムの装甲をリメイクして排気性を良くした。これで熱量を軽減でき機体負担を下げることができるだろう」
「そうか。じゃあ多少の無茶ができるようになったってことだな」
「そうだな。しかし、肉体への負担が凄いと思うが」
「それは心配要らないよ父さん。っ
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