6話 キャルフォルニアの嵐(キャルフォルニア奪還) 10.27
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くれる優秀な部下が同僚がいてくれたおかげで立ち直ることができそうです」
「そうですか。艦長となった今、より一層励まなければなりませんね」
「おっしゃる通りです」
会話がひと段落すると、丁度のタイミングでフラウが紅茶を持って応接間へ入ってきた。
「失礼致します。紅茶をお持ちしました」
「ああ、有難う」
「ご馳走になりますわ。クルー皆若いけど、貴方も若いわね。いくつかしら」
マチルダがフラウに声を掛けた。
「はい、15になります。サイド7より避難民でこの船に乗艦しました」
「ご両親はご健在かしら」
「はい、ルナツーへ避難してから違うサイドへ避難したので大丈夫です」
「でも、何故貴方はご一緒しなかったの?」
当然の疑問だった。それにフラウが答えた。
「ここに友人がいます。その友人はジオンと戦っています。私たちの生活を壊したジオンを何とかしたいと私も思っています。それで志願しました。私だけ安全なところに隠れてなんかいられなかったからです」
フラウの眼差しは真剣だった。マチルダは一息ついてフラウに言った。
「私はマチルダ・アジャン中尉と申します。貴方は?」
「フラウ・ボウと言います」
「フラウさん。貴方の熱意はよく分かりました。その気持ちをその友人たちの支えに使ってやってください。但し、軍人たるもの非情な場面等あります。その実直さが徒にならないように日頃から冷静に見ていくことが大事です。これは若いからではありませんよ。意識するかしないかの問題ですので」
フラウはマチルダの言をよく汲み取れず不思議な顔をしていた。マチルダもその顔を見て謝罪をした。
「ごめんなさいね。ちょっと私の方が長く生きているからこんなこと言ってしまってね。年増の戯言だと思って聞き流してね」
マチルダはフラウにウィンクをした。その色っぽさにフラウが赤面して「失礼します」と言って足早に退出した。ブライトはそれを見て笑った。
「アジャン中尉。あまり部下をからかわないでください」
「そんなに笑うことないでしょう、ノア艦長」
マチルダはブライトの笑いに少し腹を立てた。
「それにノア艦長。マチルダでいいですよ。少々長いすると思いますので」
「では小官もブライトとお呼びください」
「分かりました。ブライト艦長、作戦の成功を」
「承りました。マチルダ中尉」
両者とも握手を交わし応接間での対談が終わった。
* グレイファントム艦内 艦橋 10.27 16:25
フラウは艦橋へ走りこんできた。そこにはハヤトとカイ、セイラがモビルスーツのマニュアルを手に話し合っていた。その姿にセイラが驚いた。
「どうしたの。忙しない。息切らしてきて」
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