第1巻……動き出す緋色の運命
2弾 新学期……幼馴染はアリア
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そして、無個性な……特徴の掴めない校長のありがたいのかどうでも良いのかもわからない話を聞いて始業式が、終わる。
オレとリサは他の生徒とは別のルートで教室に向かう。
担任の高天原ゆかり先生がサプライズ形式で紹介したいようだ。
で、オレとリサの隣には……あいつがいた。
「あ、あんた……もしかしなくても……ハヤトじゃない!?あんたごときが生きてたの!?」
大体5年ぶりに会うだろうか、目の前の「小学生みたいな高校生」は……うちと同じ「H」のイニシャルを持つ、うちよりも高名な貴族の出身でイギリスで名を知らぬ者はいない鬼武偵でオレの「一応」幼馴染の……神崎・H・アリアだった。
「なんだ、お前もちゃんと生きてたんだな。まぁ、そのなりなら大抵の銃弾や刃物ならしゃがむだけで避けれるだろうな……ってうお!?」
ガキィンッ!
オレの皮肉に反応してアリアは背中から抜いた小太刀二刀流で俺に切りかかってきたのだが、タダでは斬られまいとコートの裏からオートクレール……ではなく、ただの剣を二本引っ張して切り結ぶ。
「うそっ!」
切りかかってきたアリアは勝手に驚いている。
そりゃ、ロンドン武偵高にいた頃のオレだったらこの切り込みに対応できず防弾制服の上から肝臓付近をぶん殴られて悶え、こいつの足元で転げ回っていたことだろう。
「相変わらず短気だな、アリアは……」
「……」
アリアは我に帰るが、刀は納めない。
それに何かを企むように考える仕草までしている……マズイぞ……この表情のアリアは大概、面倒なことを考えているそんな表情だ……ッ!
この妙な間の中でリサは若干臨戦態勢。担任の高天原先生は顔面蒼白でおろおろしている……高天原先生って、切ったが張ったが日常らしいこの武偵高では珍しいタイプの気が弱い女性か……なんでこの学校の教師やってんだ?
「あ、あのぅ……」
涙目の先生のつぶやきにオレはため息を吐き、自分から剣を納める。
アリアはふふんっという感じでのドヤ顔しながら小太刀を納めていた……お前いったい何やったんだよ。
ジト目で睨んでいるとアリアと目があったので……
『……ふんッ!』
お互い、同じようなタイミングでそっぽを向く。
高天原先生はやはりと言うか何というか……おろおろしていた……「血塗れゆとり」……今や面影なしっとな。
◯
転校してきたと言うことでアリア、オレとリサの順番で自己紹介した後。
二人の美少女に男子達が沸いて、オレには女子達が沸いた……思わず「颶焔の器」の真空防壁を生み出して黄色い悲鳴をシャットアウトした位の声量で……鼓膜にはやさしくない物だった……で……
「先生。あたし
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