いつの間にか2年ほど経過していた件
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ビビった。
あのあと一時間程かけて帰還のゲートを潜った矢先にいきなり爆発。
ドラこうがいきなりドルマを唱えたのはビックリだったが、煙が晴れた先に見えた光景が更に俺を驚愕させた。
「何者だ…貴様は」
目の前に立って威圧してくるりゅうおう。
ヤバイ。全然状況が飲み込めない。
「タイジュの国のモンスターマスターですが何か?」
「貴様が?ならば魔物はどこにいる?まさかそのスライムがそうだとは言うまいな?」
こいつ、俺の相棒を貶してやがる…お前よりも遥かに強いんだぞ!
「居るじゃないか。アンタの頭上に」
俺はりゅうおうの上をパタパタと飛んでいるドラこうを指差して言った。
「くっははははは!
まさか、この雑魚が仲間と言うのか!」
「ドラこうー雑魚だってさ」
「おお、これがブーメランってやつですね、兄貴!」
ドラこうはりゅうおうに向かってニヤニヤしながらそう言った。
りゅうおうは額に青筋を浮かべつつも冷静に口を開く。
「まぁいい…貴様らには興味がつきた。
私を追ってくるならばこの扉の先ににて待っている」
そう言うとりゅうおうは後ろにあった旅の扉へと潜っていった。
「やれやれ、なんだったんだ?」
とは言え、どことないデジャブを感じてならない。
特にあの少年なんかは見たことある気がしてしょうがない。
「お主…もしや」
「ん?ああ、王様。只今戻りました」
「やはり、やはりケントか!
今までどこにいっておったのだ!2年も姿を眩ませおって!」
は?2年?
「なにいってんですか?俺が出発してからまだ半日も経ってない筈ですけど?」
「そなたこそ何をいっておる!
お主がいなくなってから、ワシらタイジュの民は気が気ではなかったのだぞ!」
えー、何か理不尽。
「待ってくれよ!
俺2年も過ごしてないぞ!何かの間違いだ!」
「まぁまぁ、先ずはこれからについて考えねばならん。
クリオよ、旅の準備はできておるかの?」
「え?あの、俺が…」
モンじいが俺たちの間に割って入り、先程から唖然としていた少年、クリオに話しかけた。
「クリオ…?」
いや、まさかそんな…。
「ほれ、ケントは何があったかを話さねばならん。
ついて参れ」
俺は王様に連れられて、この後の展開を見ることは叶わなかった。
「なるほどのぅ…」
俺は王様と話し合い、意見の食い違いを一つ一つ潰していった。
結果、俺の入った旅の扉がタイジュの国の時間とかなり食い違い、あちらでは半日、こちらでは2年という時間差が出来ていたようだった。
そのため、当初の目的であったほしふりの大会は出場を断念し、俺を捜索することが決定し
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