暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico40ドラゴンソウル〜The Boss of Lindwurm〜
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そう言った。ケリオン君を残そうとしていた私たちからして見ればそれは言ってほしくない言葉で・・・。

「うん。今すぐ閉めるよ」

「ありが――」

「ケリオン君! ダメ、閉めちゃダメ!」

「のわっ?」

シャルロッテさんを突き飛ばしてケリオン君の腕にしがみ付く。尻餅をついたシャルロッテさんは、「大丈夫ですか・・・?」なのはちゃんとフェイトちゃんから差し出された手を取って「ありがとう、2人とも。すずか、ちょっと待って」立ち上った。私は真っ向からシャルロッテさんと見つめ合う。

「ケリオン君は大切な友達なんです! 永遠のお別れなんて・・・嫌なんです!」

「・・・気持ちは解るよ。大事な人との永遠の別れは本当に辛い。私も何度も味わってる。でもね、今はそんな悠長なことを言っていられないの」

シャルロッテさんが地面に転がる“キルシュブリューテ”の柄を取ってギュッと握った。私も“スノーホワイト”をキュッとはめ治すと、なのはちゃん達が「落ち着こうよ!」私とシャルロッテさんの間に割って入ってきた。

「ケリオン。最速で門を閉めて。首領の正体は、シュヴァリエルなんか比べ物にならない程の戦力を有した正真正銘の怪物だった。あんなモノをこちらに戻すわけにはいかない。だから閉める必要があるの」

シャルロッテさんの話に私やみんなが息を呑んだ。シュヴァリエルさん以上の怪物。それがどれだけの絶望なのか、私にでも解る。解るけど・・・。私はケリオン君の腕から離れて、足元に魔法陣を展開する。

「なんの真似、それ」

「シュ、シュヴァリエルさんはルシル君が単独で倒せる相手でした! 首領がそれ以上なら、私たちやフィレス二尉が力を合わせれば勝てるんじゃないですか!?」

「ケリオン。早く閉めなさい。これは次元世界の安寧のための管理局としての命令よ」

「シャルロッテさん! 閉めないでケリオン君!」

「ケリオン!」

「ケリオン君!」

シャルロッテさんと睨み合う。みんなで力を合わせれば、もし私たちだけで足りないなら聖王教会最強のズィルバーンローゼ隊の人たちの協力も取り付けて頑張れば、きっと勝てる。そう思うから。

「あなた、管理局を、私たちを裏切る気・・・!?」

「ごめんなさい・・・それでも、私は・・・ケリオン君の事が・・・!」

シャルロッテさんからの睨み目と圧倒的な敵意が向けられた。口や膝が、全身が恐怖で震えだす。みんなから、落ち付いて、冷静になろう、そんな言葉が掛けられ続ける。たぶん今の私は冷静だと思う。だけど退けない、退きたくない。

「首領の正体は、神属と対を成す魔族と呼ばれる存在で、その中でも最強クラスのドラゴンの王の一角だった。私たちが束になったところで勝てる相手じゃないの」

「きっと方法
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