暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico40ドラゴンソウル〜The Boss of Lindwurm〜
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が在ると思います! そうだ! ルシル君が持っていった神器を私たちも使えば――」
「すずか! こうしている間にもルシルが殺されるかもしれない! それでいいの!?」
「っ・・・!」
ルシル君の命と私のケリオン君に対する恋心。どちらを取るのが良いのか、深く考えるような難しい問題じゃなかった。私はとうとう膝を折って屈した。涙が溢れ出てくる。そんな私に「ありがとう、すずか」ケリオン君は優しい声を掛けて、私の頭を胸に抱えてくれた。
「ごめん。でもね、ケリオン・・・」
「いいんだ。それに門はすでに閉じ始めてた。ごめん。早くそう言ってすずかとシャルの喧嘩を止めるべきだった。でも、僕の大好きなすずかが、僕の為に頑張ってくれている姿を見ていたかった。・・・ごめん、元は僕の存在がもたらした事件で、混乱だったのに・・・」
「ケリオン君・・・、ケリオン君・・・!」
「すずか。なのは、アリサ、フェイト、シャル、はやて、シグナム、ヴィータ、シャマル先生、ザフィーラ、リイン、ルミナ、ベッキー。この場に居ないけどセレスやルシルには本当に感謝してる。僕をこれまで守ってくれてありがとう。楽しい思い出をありがとう。今度は僕が、みんなの世界を守ってみせる!」
ケリオン君の体温が消えた。触れられてるのに、そこに温かさはなかった。ケリオン君の本体である転移門、その扉が今まさに閉まりきろうとしてる。開いた扉の隙間から溢れ出す真っ白な光が少しずつ小さくなってく。あれが完全に消えた時、それがケリオン君との永遠のお別れなんだ・・・。誰も一言も発しない重く静かな空気の中・・・
『シャマル! マイスターを、ルシルを助けて!! ルシルが、ルシルが・・・!』
沈痛な声をした念話が届いた。シャマル先生が『アイリちゃん、ここよ!』即座に返答。そしてケリオン君が「彼が帰って来た。ローフェティタ。お願い」そう言って転移門の方を見たから私たちもそっちを見る。
「魔力が枯渇してる! 急いで回復してあげて!」
さっきのケリオン君みたいに宙に光が集まって人の形を取った。現れたのは綺麗な長い黒髪に銀色の瞳、ケリオン君とそっくりな顔立ちをした女の子。その子が顔面蒼白で目と鼻と口から血を流すルシル君をお姫様抱っこしていて、側には涙で顔を濡らしてるリインほどの身長な真っ白い女の子(確か名前はアイリちゃん)が居て、「シャマル!」シャマル先生を呼んだ。
「クラールヴィント、お願い!」
≪Ja≫
――静かなる癒し――
シャマル先生の治癒魔法がルシル君に掛けられる。そんな中、「アイリ。スマウグはどうしたの!」シャルロッテさんが問い詰める。アイリちゃんは「ヨルムンガンド達が頑張ってくれてる」涙声で答えたんだけど、スマウグとかヨルムンガンドというのが私には判ら
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