暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico40ドラゴンソウル〜The Boss of Lindwurm〜
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ないが・・・これは負け戦一直線だ。
『水・・・? 海は海でも雲海しか無いんだけど・・・』
「下の雲海のずっと下には海が広がっているんだ。そこから汲み上げるだけでもSSSランクの魔力を消費しそうだが、そんな悠長なことは言っていられない。アイリ。かなり苦しい戦いになるかもしれない。ごめんな」
『アイリはマイスターの為の融合騎だよ。どこまでも付いて行くし、命だって懸けるよ』
「『・・・ありがとう、アイリ』そういうわけだ、シャル。これが俺の策だ」
シャルを安心させるべく努めて笑顔を作り、「さぁ、シャル、行ってくれ」リミッターを全解除、そして水流系最強のコード・ヘーニルの発動に必要な詠唱を始めようとした時・・・
「今度は何者か! アールヴヘイムに戦乱を起こそうとする愚者は!」
ソイツは現れた。下層雲海から突き出て来たのは巨大な白蛇、名をヨルムンガンド。アースガルドに棲まう神格を有した知的生命体の一角だ。これまた予想外な出来事だった。まさかヨルムンガンドがアールヴヘイムの下層雲海に棲んでいようとは。いや、アースガルドよりアールヴヘイムの方が天界に近いし神秘も濃い。棲み易いのかもしれないな。
「ルシリオン様・・・!?」
「「ヨルムンガンド!?」」
『わぁ、大きい蛇だね・・・』
俺たちやヨルムンガンドは互いに驚愕した。ヨルムンガンドは俺たちの側へ頭部をもたげ、「この魔力、この神秘、間違いない・・・! 本当にルシリオン様なのか!? それに剣神だと・・・?」大きな蒼い瞳で俺たちを視認した。
「久しいな、ヨルムンガンド! 息災なようで何よりだ! 見た目はこんなのだが、本人だよ!」
「私は一応転生者なんだけどね。ちなみに今はルシルの味方で親友だから敵意は向けないでね」
ヨルムンガンドにそう言って頭の鱗を撫でてやると、「アンスールが瓦解して幾世霜。エグリゴリへの復讐のみを理由に生き永らえてきたが、このような嬉しき日を迎えられようとは!」歓喜の声を上げてくれた。
「しかしルシリオン様の御体はアースガルドにて、フェンリル狼の封印によって眠っておられるはずだが・・・」
「再会を喜び合いたいし、今の俺の状況を詳しくも話したい。が、今は・・・!」
スマウグへと視線を戻す。奴の目にヨルムンガンドへの警戒の色が現れていた。
「承知! 我が死力を以ってあの愚竜めを絞め殺しましょうぞ。しかしルシリオン様らはこのままお帰りになるように」
「は? いや、何を言っているんだ。俺も共に戦うぞ!」
「お言葉だが今の貴方では我らの戦について来られるほどの力は無いとお見受けする。それが貴方の存在とアースガルドに眠る御体が別々である原因であることはなんとなくだが察することは出来る。ルシリオン
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