第十七話
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は私たちの主人公なんですから、何かあったら私たちまで消えてしまうかもしれません」
「はい。カミナ、本気でしっかりします」
よし、しっかりしよう。かなりしっかりしよう。
と、そんな決意を固めている間に、目的地についていた。そこそこ距離があったはずなんだけど、話ながら来たおかげかそこまで歩いたという実感はない。
「よし、ついたぞ。ここだ」
「ここって……」
「駄菓子屋さん……ですか?」
「ああ。ここは姫子のばあちゃんの家で、今はばあちゃんと二人暮らししてるんだよ」
そう簡単な説明だけをして、俺は店の裏側に回る。客としてくるときは表からは言ってしまえばいいんだけど、今日はそうじゃないから裏からだ。
「すいませーん」
「はいはい……あらカミナ君。いらっしゃいね」
裏口の戸をノックすると、中からおばあさんが出てきた。先ほども話に出てきた、姫子のばあちゃんである。
「こんにちは、おばあちゃん。プリントを届けるように言われてきたんだけど、あいついます?」
「いますよ。ええ、そもそもあの子はこの期間に入ったら一人では外出しませんし」
「それもそうか」
「ええ、そうですとも」
孫が体調がわるいわけでも何かあったわけでもなく、ただ気分で引きこもっているというのにこのおおらかさ。この人がこうだからこそ姫子が今の生活をできてるんだろうけど、もう少しおおらかじゃなくなってもいいと思う。
「ところで、その人たちは?」
「ああ、俺のクラスメイトで・・・」
「夢宮天樹です」
「園田ティアです」
「今日はお孫さんが都市伝説の類に詳しいと聞きまして」
「それで、少しお聞きしたいことがあるのでお邪魔させていただきました」
なんで二人の息がこんなにぴったりなのだろうか?前もって打ち合わせをしていたのか?
「あらあら、そうなんですか。確かにあの子、こういう時いんたーねっとばっかりやってるからねぇ。って、こんなおばあさんのお話を聞いててもつまらないですよね。さ、上がってください。もしかしたら寝てるかもしれないけど、その時は起こしちゃっても大丈夫ですから」
「いいんですか?」
「ええ、いつものことですし」
俺達を向かい入れてくれた後、おばあちゃんは表に向かっていった。ほぼ趣味でやっている駄菓子屋の店番に行ったのだろう。
「えっと、いつものことというのは?」
「俺が来たときにアイツが寝てることは結構あるんだけど、そう言うときは起こしていいって言われてるんだよ。それどころか、一回起こさずに帰ったら怒られたくらいだ……」
正直なんで怒られたのだろうと思ったわけなんだが、『引きこもってると人との会話に飢えてくる』って言われて半分納得してしまったのだから仕方ない。なお、もう半分は納得して
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