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101番目の百物語 畏集いし百鬼夜行
第十七話
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言うお話なんですか?」

 そして、テンはさらに首を突っ込んで聞いていく。あれかな。しっかりと名前を聞いておいてあとから調べるつもりなのかな?

「知らん」
「……え?」
「怖かったから途中で聞くのをやめた。だからこの都市伝説の名前は知らないし、そもそもさっき話したのだってさわりでしかない」
「「「…………………………………………………………」」」

 なんかもう、いっそ清々しかった。それはもう清々しいほどにはっきりと言ってくれた。もうそこも素晴らしいとか思えちゃうくらい。

「まあでも、そんなに気になるんなら姫子に聞けばいいんじゃね?あいつなら暇つぶしにそう言うこと調べてるだろ」
「あー、言われてみれば確かにそうですね。では、それで行きます」
「ねえカミナ、姫子ってだれなの?」
「俺の幼馴染。ちょうど最近引きこもり期間に入ったらしくて、ちょうど今日の放課後に会うことになってるんだ」

 んでもって、そう言った引きこもり期間中は暇で暇で仕方ないから、漫画を読んだりアニメを見たり噂話を調べたり、本当に色々とやって暇をつぶしている。だから、その噂話について知っている可能性は高い。というか多分知ってる。間違いなく知ってる。だから、後はその名前をDフォンで調べればいいわけだ。

「……引きこもり期間?」
「あ、それ私も気になってました」

 ……うん、そこを説明するのはとても難しくなるのですけれども。それに詳細にしゃべるのはさすがに気が引ける問題だし。うーむ……ま、本人が聞かれたら言ってる程度の情報なら問題ないか。

「そいつ、一時期引きこもりやっててな……その辺の問題はもう解決したはずなんだけど、癖になったらしい」
「何よそのわけわかんない癖」
「判断に困るだろ?まあそんなんなんだけどちゃんと卒業に必要ない程度には出席してるし、テストの成績はむしろ上位陣に食い込むレベルだから学校も何も言わなくて、そのまま今に至る、ってわけだ」

 こうしていってみて改めて思った。わけ分かんねえ、と。

「あ、ついでに民俗学に詳しいんだったらその辺のことについて調べといてくれよ。私の心のために」
「あー……はい、了解です」

 まあ、うん。勝手なイメージだけど主人公ってこういうことに対して自分から首を突っ込んでいくイメージがあるし、聞いちゃった以上はいずれ巻き込まれそうだから自分から行くことには大いに賛成だ。テンかティアがいればそうそう大変なことにはならないだろうし、もしかしてもしかすると俺と縁のある物語なのかもしれない。
 なにより、先輩の心のためになるのなら、俺に断るという選択肢はないのだった。

◆2010‐06‐01T17:00:00  “Yatugiri High School Student coun
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