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英雄は誰がために立つ
Life21 蠢く者達
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わり付いたのだった。
 そして正確に事情を把握できた時にはもう遅かった。

 「如何いう事か」
 「説明して」
 「貰いますよ」

 『士郎(君・先輩・さん)?』

 周りを完全にふさがれた状態、所為四面楚歌で逃げ道が消えていた。
 そこから士郎は地獄だったらしい


 −Interlude−


 テロ対策のための会談前に、医療施設から堕天使領の研究施設に一度帰還していたアザゼルは、ミカエルと通信越しで話し合っていた。

 「アナザー・・・・・・ねぇ。お前や聖書の神の前では、本当にそう名乗ってたのか?」
 『ええ、そうです。まさかアナザー殿がテロに加担しているなど、信じ難いですが・・・』
 「・・・・・・・・・」

 ミカエルの口調と声音から、今は亡き聖書の神も含めてかなりの信をKraに置いていた事をアザゼルは察した。

 「事実は事実だ。それで奴の居所とかは知ってるか?」
 『申し訳ありませんが・・・』
 「知らねぇか・・・。いや、ワリィ。駄目元で聞いたようなもんだから気にすんな」
 『いえ』

 アザゼルの気遣いをミカエルは、素直に受け入れる。

 「それにしても俺らの神は、よく仮面を被っている様な怪しい奴を信じたな?」
 『同意します。確かに当時の私は、我らが神の前で素顔を曝さないなど疚しい事があるのではないか?と思いましたが、我らが神の態度でそれは杞憂であったことが解りました。さらに、その疑心により堕天しかかっていた私を、翼に触れるだけで発作を鎮めてくれたのです』

 自分たちの元主と肩を並べていたKraにアザゼルは、ますます疑心と興味を惹かれて行った。

 『これ以上で私の知り得ている情報はありません。後はテロ対策で、オーディン殿以外の方々が何か知っていることに期待するしかありませんね?』
 「・・・・・・だな。取りあえず通信切るぜ?」
 『ええ。ではまた』

 そう言って2人の通信は終わった。


 −Interlude−


 此処はアジア最大神話勢力の主神がいる聖地、須弥山。
 そこにはいつもとは違い白いフードを着ているKraと戦の神、阿修羅に勝った武神、帝釈天ことインドラが向かい合っていた。

 「HAHAHA!冥界じゃあ大いに暴れたそうじゃねぇか、Kra(アナザー)!」
 「その噂は私の耳にも届いているが、誤解だ。私の名を騙る(・・)輩のせいで迷惑している」

 インドラの聞いた噂を、即座にしれっと否定するアナザーことKra――――など、彼を知る存在達からは知られている呼ばれる名だが、どれもこれもが偽名でしかなかった。
 まぁ、彼からすれば些細な事でしかないのも確かだが。

 「割りには迷惑そうには見えねぇけどよ?まぁ、建前
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