Fate/stay night
1150話
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ううううううっ、何よ、何よ、何よ。私のバーサーカーはあんたなんかに絶対に負けないんだから!」
その様子を見て悔しそうに叫ぶイリヤ。
一応バーサーカーは死んでるんだが、それでも全く気にしていない辺り事情をきちんと理解しているのか? いや、してるんだろうな。生粋の魔術師だから、バーサーカーを捨て駒として扱っているのか、それとも単純に最終的にはバーサーカーが勝つと信じ切っているのか。
……こうして見る限りだと、後者っぽいな。
「いいわ、さっきと同じ展開にして上げる」
やがて落ち着いたイリヤが、再び先程の……狂化を使った時と同じ雰囲気になって、口を開く。
俺の希望通りに。
「狂いなさい、バーサーカーッ!」
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ーー!!!!」
先程同様、今までの雄叫びとは全く違う叫び。
こうなると分かっていた……というか、希望していた俺でも、一瞬気圧される程の叫び。
当然グリフィンドラゴンやセイバー、ライダー、衛宮といった面々は思わず動きを止めており、それよりも近い場所でまともに今の雄叫びを聞いた凛は、数歩後退っていた。
それでいながら、凛の目には俺が負けると思っているような揺らぎの類は一切ない。
信じているのだ。最後には俺が勝つと。
それこそ、イリヤがバーサーカーが勝つと信じているように。
「……そう来なくちゃな。さっきは今のお前に思い切りやられた。けど、だからこそ、狂化したお前に勝たなくちゃいけないんだよ」
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ーー!!!!」
そんな俺の言葉など関係ないと、手に持っている岩の斧剣を大きく振り回してくる。
その速度は、先程までの一撃とは大きく違う。
技の類は捨て、完全に力任せに振るうようになった一撃。
技ではなく、暴力。
まさにそんな感じの一撃だったが、それでもこれ程の威力を出せるのであれば、こちらを選択してもおかしくはないだろう。
けど……
「今の俺に、そんな攻撃が当たるとでも思ってるのか?」
連続して振るわれる岩の斧剣の一撃を、俺は尽く回避し続けていた。
ただし、行っているのは回避だけであり、攻撃の類は一切していない。
今のバーサーカーに生半可な攻撃が通用するとは思えないし、迂闊に攻撃をすればそれに対する耐性を覚えるというのもある。
だが……俺がこうして回避に専念をしているのは、もっと単純な問題だった。
明確な格付け。それを行い、誰の目にも分かるようにして誇示しておく必要があったからだ。
この第5次聖杯戦争の中で俺こそが最強のサーヴァントであり、俺と凛が最後まで勝ち残る存在だと誇示する為に。
……同時に、最初に戦ってから全く姿を見せないランサーに対する挑
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