Fate/stay night
1150話
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しい。
それを待ちながら、信じられないと声も出ない様子のイリヤを一瞥し、次に視線をグリフィンドラゴンの方へと向ける。
動きの鈍いセイバーが振るう見えない剣だが、グリフィンドラゴンは第六感的な何かでその辺りの攻撃を見切っているらしい。
振るわれる前足の一撃が、長剣とぶつかりあっては甲高い金属音を立てている。
ライダーはと言えば、あの相手の能力を下げる魔眼を使うでもなく、その素早さを活かしてヒット&アウェイで巨大釘を投げていた。
近くに森があるというのも、グリフィンドラゴンを相手にするライダーとしては丁度良かったのだろう。
……まぁカマイタチブレスを使えばそんな有利は消えそうだが、殺さないようにと命令してあるので、殺傷能力の高い広範囲攻撃でもあるカマイタチブレスは使っていないんだと思う。
衛宮の方はと言えば、セイバーの後ろで待機しているだけだ。
ただし、あの表情を見る限りだと何かあった時にはすぐに前に飛び出そうな様子ではあるが。
いや、遠距離攻撃の手段がある訳でもなく、サーヴァントと渡り合えるだけの戦闘技量がある訳でもないお前に何が出来るんだ?
そうも思うが、衛宮が前に出て来るというのは、寧ろこっちにとっては都合がいい。
何しろ、もしも衛宮が出てくれば、セイバーは自らのマスターでもある衛宮を守らざるを得ないのだから。
そうなればグリフィンドラゴンに対する攻撃はどうしても減る事になる。
今はセイバーや衛宮と手を組んでいるように見えるライダーがどう動くのかは、正直俺にも分からない。
セイバーと衛宮のフォローをするのか、それともそこまでは付き合っていられないとしてさっさと離脱していくのか。
個人的にはさっさと離脱してくれれば、こっちとしても楽が出来ていいと思うんだけど……
「なぁ、どう思う?」
「■■■■■■■■■■■ー!」
そんな風に尋ねた俺に戻ってきたのは、雄叫びと同時に振るわれる岩の斧剣。
その一撃を回避して岩の斧剣を握っているバーサーカーの右手首を掴み、力を受け流しながら軽く捻る。
すると、次の瞬間には2.5m程もあるバーサーカーの巨体がひっくり返りって頭が地面へとぶつかり、自らの攻撃の強さ故に強力な衝撃が頭部へと掛かって……
「ついでだ、食らえ」
頭が地面へとぶつかった瞬間に魔力放出で勢いを増した蹴りを放ち、周囲にはベキリという聞き苦しい音が響く。
そのまま首の骨が折れた状態のまま地面へと倒れ込んだバーサーカーだったが、数秒程で再び起き上がってくる。
今の首の骨が折れたのでも1回死んだと見なされるのか……それとも、きちんと心臓を潰すとかのような致命傷を与えないといけないのかは分からないが、それでもある程度のダメージを与える事には成功したらしい。
「
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