Fate/stay night
1150話
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、バーサーカーを迎え撃つべく前に出る。
俺を叩き潰さんとして振るわれる岩の斧剣。
これまでと同じように俺目掛けて振り下ろされたその攻撃を、今度は受け止める事なく当たる直前で回避しながら間合いの内側に入る。
バーサーカーの鍛え上げられたその身体に再び手を触れ……
「ふっ!」
魔力放出のスキルを応用し、手を触れた状態から一気に指をバーサーカーの身体へと突き立てる。
白炎を纏った俺の指先は、魔力放出の効果もあってあっさりとバーサーカーの皮膚を突き破り、肉を鷲掴みにしたままに引き千切るっ!
「■■■■■■■■■■■ー!」
痛みに呻くバーサーカー。
それも当然だろう。生きたまま脇腹の肉を毟り取られたのだから。
しかも、それだけでは終わらない。
「スライムッ!」
俺の宝具でもあるスライムを取り出す。
空間に空いた穴から伸びてきた銀色の液体金属のような身体を持っているスライムは、そのまま真っ直ぐにバーサーカーの脇腹の傷から身体の中へと潜り込んでいく。
内部から攻撃するという形では、先程行われた影槍による体内からの破壊に近い。だが、影槍とスライムではその殺傷能力は比べものにならない。
内部から身体を斬り裂かれる激痛というのは、予想以上なのだろう。声に出せないような雄叫びを上げて、そのまま上半身……どころか、下半身までもが肉片となって四散する。
肉や心臓といった、柔らかい――普通の人間に比べると非常に頑強だが――部位だけではなく、骨までもが一瞬にして微塵になるまで砕かれる。
挽肉とでも表現すべき状態になったバーサーカーだが、これでもまだ蘇生魔術に関してはストックがあったらしい。
時間を巻き戻すかのように、見る間に肉片や骨片、血といったものが集まって身体を形作っていく。
「凄いな」
思わず呟く。
実際、ここまで身体が破壊されていても元に戻るというのは、正直驚き以外のなにものでもない。
もしも俺が普通の英霊であったのなら、一度食らった攻撃には耐性を得るというバーサーカーの能力もあって、とてもではないが殺しきれなかった筈だ。
けど、向こうにとっては残念ながら……そしてこっちにとっては幸いな事に、俺は普通のサーヴァントとは違う、イレギュラークラスのサーヴァントだ。
スキルや宝具が自由に使えるようになった今の俺は、攻撃手段には困らない。
そして何より、混沌精霊の中にある魔術EX。これに含まれるとある魔術は、例えバーサーカーが攻撃に対する耐性を得たとしても全く無意味になるような能力。
まぁ、それを使うのは最後になると思うんだが。
時間が巻き戻されるように復元されていくバーサーカーだが、それでもあそこまで念入りに殺されれば、復活するのにある程度の時間が掛かるら
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