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ウイングマン バルーンプラス編
3 脱出
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美紅は明るい声で質問した。
「そうだけど……」
ただ、そこには注釈がある、ということを伝えようと改めて美紅の方を見た。
「あら、美紅ちゃん、すごい恰好……」
美紅はトイレットペーパーで作ったふんどしに、上はさらしのようにトイレットペーパーを巻いて隠してはいたが、巻き数が少ないためにうっすらと乳首も見えていた。
「え!? いやん!」
美紅は思わず胸を隠して顔を赤らめた。
「だってトイレットペーパーが少なくて……」
美紅は言い訳しようとした。
桃子はその言葉にドキリとして、思わず股間を押さえた。
トイレットペーパーを駆使したスタイルだったが、胸も下半身もそれなりに隠されていた。ただ、下から見れば完全に無防備だったのだ。それを気づかれないようにすぐ平静を装った。
アオイは美紅の格好の言い訳を遮って話を続けた。
「そんなにゆっくりしている場合じゃなかったんだ!」
そう言うと、速足でトイレの入り口に向かった。
「とりあえずここから出ましょう!」
桃子と美紅もその後を追った。
「ちょっと待ってください、アオイさん!」

トイレの外も逆さまになっていた。
しかもトイレの前には人だかりができていた。しかし、完全に止まっていた。
止まっている人たちは自分の姿が見えていないということはアオイの説明でわかっていた。
それにさっきまでの全裸で戦っていた状況と比べてもずいぶんマシな恰好だということも自覚していた。
この恰好は、やはり猛烈に恥ずかしいのだ。
しかし、そんなことは言ってる場合ではない。
「急がないと! このスペースは永遠ってわけじゃないのよ」
アオイは速足になりながら2人にそう伝えた。

アオイの作り出したポドリアルスペースは案外もろかったのだ。
コウモリプラスによって壊されたこともあった。それにアオイの体力によっても維持できる時間が限られていた。
アオイには自分の体力がどれくらいかだいたい想像がついていた。すでにプラス怪人と戦って、体力を消耗しているのだ。万全とはとても言える状態ではなかった。
それは美紅にも桃子にも容易に想像ができた。

そして、ポドリアルスペースが解消してしまえば、この恰好が人前に晒されてしまう。
それはヤバイ。
美紅と桃子は顔を見合わせた。
こんな恰好を人前にさらすわけにはいかない。
慌ててアオイの後を追いかけた。
しかし、全力疾走すれば汗をかく。
人間とすれば当然のことだったが、トイレットペーパーの衣装は汗でべたついてきた。
トイレットペーパーは水溶性だから溶けてしまう可能性がある。
それはつまり、そのリミットも考えなければならなくなった。
「急がなきゃ!」
美紅はアオイの顔を見た。

「タイムリミットは10分よ!」
アオイは自分のディメンションパワーの
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