十六話:真実と嘘
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抜いたあの魔法はただの防御じゃ防げないよ」
「じゃあ、どうしたらいいんですか?」
「単純にもっと強いシールドを張るか、全力で自分の攻撃を当てて打ち消すかだね」
切嗣から伝えるように言われていた言葉を伝えるロッテ。
それは確かにあの魔法に対しては有効な手段であるだろう。
貫通力は高くとも威力そのものはさほど高くない魔法ゆえに相手の魔法に押し負ける可能性が高い。
それが―――ただの弾丸であるならばの話だが。
「分かりました。ありがとうございます」
「いいよ、いいよ、これぐらい。それよりも顔とか教えられなくてごめんね」
「いえ、十年以上前の顔だとそれほど参考にならないし、まだ確定していないのに思い込むのも不味いもの」
笑顔でリンディと語り合いながらロッテはこれで目的は果たせたと胸を撫でおろす。
しかし、彼女は気づいていなかった。
いや、心のどこかで切嗣が全面的に自分達の味方だと思い込んでいた。
(それにしても、自分の銃弾を全力で撃ち落とさせるように誘導しろなんておかしなこというよ。ま、出来るだけ殺さないようにするって言ってたから三人とも大丈夫でしょ)
自身もまた、どこまでも平等に嘘をつかれていることに気づくこともなく。
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