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召喚士の放浪
とつげき―!
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今のイザナミの話だとエヴァを見つけるのは骨が折れそうだな。というか、少し目を離した隙に吉乃と少女がマンガでよく見るような乱闘を起こしているんだけど。
「ほらほら、二人とも喧嘩しない。止めないとおかわりあげないよ?」
「吉乃、知っているでしょ。『お財布係』と『炊事』に逆らってはいけない。このパーティの暗黙の了解を」
 要するに『イザナミとサンには逆らうな』ってことか。確かにこの二人を敵に回したら、とんでもないことが起きそうだ。
「すみません、旅のお方。食べ物にお困りだったかもしれませんが、せめて一言いただければ・・・」
「私は美烏!腕試しのため、世界を突撃している!よろしく頼むぞー!」
 頼まれてもいないのに自己紹介しちゃった。勢い押しかよ・・・。
「ちょうどいい話があるんだけど、いいかしら?」
 イザナミが美烏に声をかけた。恐らくヤハの事だろうとは思うが。
「なんだなんだ?敵か?」
「ま、まあ、そうなるけど。もうすぐこの世界に破壊し――」
「よーし、敵かー!突撃するぞ―!」
「待って待って!!まだそこには行けないの!まだ『封印の巫女』六人そろってないの!
だから行っても、倒しようがないの!」
 ・・・は?どう言うことなの?俺聞いてないんだけど!?
「イザナミ、ゴミョゴミョ」
 ロレーヌがイザナミに耳打ちした。イザナミがハッとした顔でこっちを向いた。
「そう言えば言いそびれていたみたいね。『封印の巫女』って言うのはね―」
 説明しようとした時、後ろから物音が聞えた。なんか横から結構入ってくるな・・・。
「またエヴァの気配・・・。しかも、『封印の巫女』の一人!?」
 噂をすればなんとやらか・・・。しかし、こうも都合よくエヴァってくるものかな?だとしたら、さっさと終わらせてもとの世界に帰ってやろうじゃないか!
 そして、物音の主が姿を現した―。
「はぁ、はぁ。って、みなさん、ここで何やっているんですか!?早く逃げてください!『フゥ―ヴァ』がもうすぐ来ますから、早く逃げてください!」
 みんなの顔が強張った。なになに、ほんとに何!?なにが起きるんだよ!
「敵か―!よーし、行くぞ!」
「ダメよ!一度体勢を整えないと。それにマスターの初陣が『フゥーヴァ』なんてリスクが大き過ぎるわよ」
 そして、美烏は首元をつかまえ、引きずられた。ああ、俺もああいう感じだったのか・・・。
「この恨み、はらさでおくべきか―!」
 美烏の声が響く中、『封印の巫女』の一人(?)の指示に従い、非難する。こんなかわいい女の子たちともいずれはいちゃいちゃ出来たらいいが、もとの世界にも帰りたい。でもなんかすごい化け物もいるらしい。なんなの?どうすればいいの!?
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