修行の賜物
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れになると察した俺は急いで、口を開く。
「と、ところで話ってなんだよ!もしかしてライダーのことか!?」
セイバーは俺の口調に何か気に食わなさそうな感じでいたが、そうだと返事を返した。
「あの男が従えているサーヴァント、つまりライダーだが」
「フランシス・ドレイク」
「……!!」
さすがのセイバーもこれには驚いたみたいだ。いや、誰だって驚くか…。セイバーは少し目を見開かせたが次第にその表情が曇っていく。これには俺も迂闊に言うべきことではなかったと後悔した。
「知っていたのか?」
そう発したセイバーの声色は低く、俺への怒りがひしひしと伝わってきた。背筋に嫌な汗を感じながら俺は一生懸命弁解をする。
「いや、俺だって今日知ったんだよ!?今まで隠してきたわけじゃないよ!?」
「ではなぜ今日何も言わなかったのだ?」
「あの時はまだ確証がなかったからだよ!」
俺がライダーの真名『フランシス・ドレイク』に行きついた理由は今朝の図書館でのことだ。セイバーが他の場所で調べている中俺はライダーについて調べていた。相手はクラシックな二丁拳銃を使い、宝具は大砲。そして艦隊。推測として船乗り関連であることが可能性としては高い。そのワードを頼りに探していた。
そして、その本は見つかった。それは名のある船乗りたちが紹介された本であり、もしかしたらと思い探したのがこの『フランシス・ドレイク』という人物。
イングランド人として初めて世界一周を成功させ、アルマダの戦いでは司令官として活躍し、敵であるスペインの無敵艦隊を撃破した。
本を読む限りではこの人物とライダーは一致する。唯一違うのがその性別だが、それは結局分からず終い。言うかどうか迷ったが、俺はあまり不確かな情報を与えてセイバーを混乱させたくなくてここは黙っていることにしたのだ。
そして俺はセイバーに全てを話した。なぜすぐに言わなかったのかの理由も添えて全部。
終始無言のまま彼女は俺の話を聞き、全て話し終えると彼女はただ一言。
「下らん」
そう切り捨てた。
「貴様がどんな風に気を利かせたつもりでもそれは大きなお世話だ。何か気になったことがあったら聞き、分かったのなら言え。二度言わせるなよ」
セイバーはこれ以上何も言わなかった。それにどこかしら口調が和らいでいるように聞こえた気がしたのだが……。
「セイバー?」
「なんだ?」
「どうかした?」
「は?」
質問の意味が分からないと、セイバーは顔をしかめた。
「なんかやけにあっさり
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