暁 〜小説投稿サイト〜
M?R - メルヘヴン - 竜殺しの騎士
038話
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
地面へと落とした。たった指を鳴らすだけでそこまでの大火力、これがファヴニールと同じだけの封印を施される理由。

「爺ちゃん覚悟するっす!!次はこの木をやっちまうっす!!!」
「はい〜!それじゃあボス魔力お願いします〜!」
「任せるっす!!このためにガイラさんに長い間門の中に入れて貰ったんだぁあああああ!!!!」

炎のガーディアンに驚かせはしたもののヴィーザルは落ち着いていた。この魔性の大樹(ユグドラシル)は決して燃えぬ事は無い、魔力の源を断たなければ破壊は困難。養分が人々の憎しみや悲痛といった負の感情というマイナスの力が充満した樹木はこの世に存在するあらゆる物よりも硬くどんなエネルギーにも強い。

溜めに溜めた水を排出するダムのように魔力を放出するジャック、凄まじい魔力の奔流がフォレに力を与えていく。使い続ければ命すら危うくなる程魔力を吸い上げるARM 鬼火属フォレだがジャックの魔力はそれを十二分に運用できるだけの魔力を確保していた。

「この大樹、ボスから送られてくるこれだけの魔力と思いがあれば。ちょいっとな!!」

燃え上がっていくフォレの肉体、金と赤に輝く炎がフォレの手によってユグドラシルへと叩き付けられた。通常の炎なら確かにヴィーザルの思った通りユグドラシルは耐えるだろう、だがその炎は普通ではない。

「ユ、ユグドラシルが………燃えている!!?」
「そうっす!!爺ちゃん言ったすよね、この木は人々の憎しみや悲痛を養分にするって!!!ならその逆の力を送り込むまでっす!!」
「逆……!?」

燃やされていくユグドラシル。それだけではなくユグドラシルの表面はボロボロと腐りながら崩壊し炎が中に浸透していく。ジャックからフォレへと流れていったのは魔力だけではなく喜びや笑い、楽しさといった正の感情。今日までメルの仲間達と過ごしてきた楽しい記憶、それを燃やしユグドラシルを枯らし燃やす最高の炎を生み出した。

「まさかユグドラシルを燃やすとはのぉ………ふぇっへっへっへ………」
「爺ちゃん、おいらは自分の力で空にまで届く植物育ててみせるっす!!」
「ふぇっへっへっへ……そうか………わしの、負けじゃな」

ウォーゲーム最終決戦第一戦 ジャック VS ヴィーザル

勝者 ジャック
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ