6.そして、
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を考えるべき?
あの少年のように次の村へ行こうにも、俺には知識がない。あの少年は多分ベータテスター。狭き門をくぐった強運、今となっては凶運の持ち主か。少なくとも一層のデータはあるんだろう。
こんなところで無駄にリスクを冒す必要はない。まずは少しずつこの世界に慣れていかないといけない。
俺はこの世界を知らなすぎる。
「・・・・・・っ」
そして、俺は気づいた。
今までどれだけみんなに、リボーンに頼っていたか。支えられていたのか。
これまでの出来事で身に染みて分かっていたはずなのに、いま改めて突き付けられてように感じる。
俺はまだまだ弱い。
戦い方も今までと違うこの世界。俺はちゃんと戦える?冷静でいられるのか?
独りだということを強く感じる。自分の弱さを今まで以上に痛感する。
そしてふと思った。
もし仮に、今現実に戻れたとして、そこで何か、みんなの身に今まで以上の危機が迫って来たら・・・・・・?
俺は、ちゃんとみんなを護れるのか?
仮想の寒気に身震いする。
仮定とはいえないとはいいきれない。今までは何とかなってきたけど、今度こそだめかもしれない。
頼ることも大事なのはわかってる。けど、いざとなったとき、俺が頼りなかったら・・・・・・。
いまだに、収まらない喧騒の中、俺は一人、黙り込んだ。
けど、けど今は。いや、だからこそ今は、
「俺は、一人で戦っていかないと・・・・・・」
死にたくないのもある。けど、こんなところで死ねない。死ぬわけにはいかない。
「もう、一人じゃ何もできないダメツナなんかじゃいられない、よね」
俺はこの世界で、生きて、生き残る。
そして必ず現実世界へ帰る。
「みんな・・・・・・」
今は会えない仲間を思い出し。強くこぶしを握り締める。
向こうに残してきたものがある。
待っていてくれる人たちがいるから。
俺は、必ず。
「この世界で生き残る!」
喧騒に包まれる広場で一人、決意を新たにした。
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