1部分:第一章
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さくに笑って答えた。
「それが俺の名前ってわけだ」
「そう、ジュゼッペね」
「そう呼んでくれていいさ。あんたはサリナでいいかい?」
「ええ、それでいいわ」
サリナも気さくに笑って返した。この辺りのやり取りが如何にもアメリカらしかった。初対面ではあるが砕けて飾りのないものである。
「それでね」
「わかったぜ。それでサリナよ」
「何、ジュゼッペ」
「この店のお勧めは何なんだい?」
今度は店のことを尋ねたのだった。
「見たところ変わったものも混ざってるけれどな」
「ああ、うち和風喫茶店だからね」
「だから日本のものが多いってわけかよ」
「そうよ」
まさにそうだというのである。
「日本だからね」
「そう、日本だからか」
「日本のは美味しいわよ」
ここで誘う笑みになるサリナだった。明らかにそうしたものを頼んで欲しい、そうした感情がそのまま顔にも出ている、そんな状況だった。
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