Fate/stay night
1149話
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少なくてもこの規模の戦いは数で押し負けるということはない。
それこそ、学校が結界で覆われた時に廊下で大量に現れた骸骨どものように。
チラリ、と背後を見ると、グリフィンドラゴンはセイバーとライダーを相手に、互角に立ち向かっているのが見える。
グリフィンドラゴン最大の武器はカマイタチブレスと呼ばれる、風系統のブレスだ。
しかしあの3人を殺さずにという命令がある以上、今はそれを使わずに直接自分の身体を使った攻撃をしている。
たまに翼や羽を羽ばたかせて上空へと向かう事もあるが、そうするとセイバーがこっちに干渉しようとする様子を見せるせいか、迂闊に飛び上がったりは出来ないらしい。
取りあえずあっちは問題ないだろうと判断して、バーサーカーの方へと視線を向ける。
そこでは、炎獣が襲い掛かってはバーサーカーの振るう岩の斧剣で砕かれ、消滅しているところだった。
基本的に物理攻撃は効果のない炎獣なのだが、バーサーカーがサーヴァントである以上はその身体は魔力で構成されている。
つまり、その武器にしても同様な訳で、普通に殴る蹴るで魔力的なダメージを与える訳だ。
ちなみに俺もまたこの身体は受肉しているのと同時に、混沌精霊というスキルの関係上魔力の割合の方が強くなっている。
「さて……向こうの方もあまり時間を掛けてはおけないだろうし、バーサーカーにはそろそろ退場して貰うとするか」
呟き、炎獣へと合図をして一旦後方へと下がらせる。
このまま一方的に攻撃をしていても、物量の差でいずれ勝てたのは間違いない。
確かにイリヤは大きな魔力を有してはいるが、それでも結局は有限だ。
ヘラクレスのような半神をサーヴァントとして使役している以上……それも、バーサーカーというクラスである以上、その消費魔力はかなり多い筈。
元からイリヤのサーヴァントでの戦いは、バーサーカーの驚異的な能力で一気に相手を蹴散らす、短期決戦型なんだろう。
だが、俺の場合は魔力生成EXというスキルのおかげで、炎獣を延々と作り続けるのも難しい話ではない。
つまり、このままの戦いを続ければ勝てる筈なのに、俺はそれをしないでこうしてバーサーカーの正面に立っている訳だ。
「何よ、何のつもり!」
バーサーカーの後ろで叫ぶイリヤ。
そんなイリヤに、俺は笑みを浮かべて口を開く。
「別に何でもないさ。ただ、物量戦で負けるよりも、実力の差をきちんと見せつけて勝った方がそっちも諦めが付くと思ってな。……それに、さっきの借りをまだ返してないし」
あの一撃のおかげで結果的に俺は混沌精霊というスキルと、グリフィンドラゴンという宝具を使う事が出来るようになったのは事実。
だが、だからといってあの一撃の礼をしない訳にはいかないだろう。
「蘇生魔
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