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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第37話:良い娘・悪い娘・普通じゃない娘
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くれたクッキー。
大きさ的には一口サイズで食べやすく美味しい。
オイラもアニキも勿論ティミー殿下も、一個手にしては“ポイ”っと丸々口に入れて食す。
それは隣に居るリュリュ様も同様だし、マリーやリューノにリューラさえも同じ様に食してる。
マリーなんかは食べカスをポロポロ溢し、それを手で払うだけ。
お淑やかさも上品さもない。
だがリューナ嬢は違う。
一口サイズのクッキーを大口を開けて頬張らず三回に分けて口の中に入れ、その際に出るカスもハンカチなどを使い綺麗に処理し、優雅にティーカップを口元へ持って行くのだ。
マリーが「イライラする食べ方ね!」と文句を言ったが、リューナ嬢は目を細めて微笑みかけるだけで反論をしない。
それを見たマリーは「マリリン・モンローみたいな面しやがって」と意味不明な憤慨をしてた。
だから思わず皆で「「「マリリン・モンローって誰?」」」って言ったよ。
そしたら「良いんだよアンタ等は知らなくて。でもお父さんに言ったらウケるわよ。『口の横にホクロ描いちゃおっか(笑)』とか言って」と教えてくれた。
うん。今度言ってみよう。
さてさて話を元に戻すが、何故に
彼女
(
リューナ嬢
)
がグランバニアに居るのかと言えば……
「しかし凄いわねリューナは。あの“魔技高(魔法機械技術高等学校)”に飛び級合格するなんて」
そう、リューナ嬢は難関な魔技高に合格し、来週から半年ズレで入学するのだ。
「ありがとうマリーちゃん。でもお父さんの娘としては、これくらいは頑張らないとって思ってるのよ、私は」
言外に“お前等は迷惑しかかけてない”と聞こえるが、流石はリュカ家の女性だ。
サラッとした一言が実にイタイ。
でも実際に凄い事だとオイラも思ってる。
高等学校へは、義務教育を卒業出来る資格(年齢的にではなく、能力的に)が必要で、尚且つ各高等学校へ入学出来るだけの資格(これも能力的な事)を有していなければならない。
しかも魔法機械技術学は難関中の難関と言われ、知識だけではなく魔道の才能も必要とされる学科であり、創設され10年程経つが、その間に入学者が1人しか出なかった年もある程の難しさだと言われてる。
他の高等学校では、奨学制度枠の選定に頭を悩ませる事があるらしいが、魔技高は合格者数事態が少ない為、奨学制度枠での悩みは少ないらしい。
そんな学校に飛び級で入学出来るのだから、リューナ嬢は間違いなく秀才なのだろう。
だから先程の嫌味にも言い返せず、グランバニアの女性陣は黙っちゃってるんだろう。
でも年上として文句を言っておきたいリュリュ姫は……
「私だって頑張ってるモン!」と反論。
うん。お世辞じゃなく頑張ってるとオイラも思うよ。
「そうよねぇ……リュリュお姉ちゃんは頑張ってるわよねぇ……で
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