第二章 【Nameless Immortal】
壱 バカばかりの日
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「それも一つかな。まあどこ走らせるんだって話だけど」
一人二人ならともかく大勢になれば騒音問題や事故対策も変わる。
面白そうではあるが実現は難しいだろう。
店員は機械を設置しタイヤの圧力を確かめる。エアーが自動で注入されていく。
「まあ暫くは治安的にも厳しいんだろうけどさ。悪いイメージがどうも」
「治安、ですか」
「二輪って不良グループにも需要有ってね。暴走族ってやつ? 抑えになってた武芸者や都市警はこの間の汚染獣の影響で手が回らなくなってる。だから今は特にな」
「はあ」
「君も危ない運転とか事故には気を付けてくれよ」
「……善処します」
目を逸らしてレイフォンは政治家並の発言をする。
別個で充電しておいたバッテリーも取り付け一通りの整備が終わる。
「終わりかな。言われてたブレーキの効きも直ってるはずだ。領収書は要る?」
「お願いします。宛名は空白で」
貰わなければ自腹になってしまう。支払いを済ませ領収書を受け取る。
シティーローラーに跨ったレイフォンはスターターを作動させる。スロットルを開けペダルを蹴ってエンジンをつける。
今日は特に用もない。日も落ちてきているし直帰だろう。
食べて帰ってもいいが先日の材料も残っている。早い所使った方がいい。
「また何かあったらよろしく。商用モデルじゃなくて個人用もいいぞ」
「じゃあその時にまた」
メットを被ったレイフォンはアクセルを回す。
そのままフルアクセルで爆走して消えていった。
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