第106話 少年達は解答に疑問を重ねるようです
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……。私たちを助ける利点もないかとー。」
「そうです、それです、まさにそこです。」
朝倉さんとのどかさんの言に、皆がうんうんと頷く。でも僕は、僕の考えた通りの、あるいは
逆の考えを皆がしている事を不思議に思いつつ、また質問をぶつける。
「敵を騙すにはまず味方から。『造物主』はこの世界を創ったと言いました。
なら、この世界に生きている生き物も彼…彼女?が創ったという事ではないですか?」
「……成程、魔法世界に生きる物全ての思考までをも『造物主』が管理している可能性が
あると。」
「はい。そして、愁磨さんが僕達を助ける利点が無いと言いましたけれど、逆です。
計画に関係の無い僕達が動いて、『完全なる世界』組を撹乱している事で愁磨さん達が
動きやすくなっているから、今は助けない……とは考えられないですか?」
言ってはみたものの、個人的な希望的観測が殆どだし、良い様に考えすぎなのかもしれない。
でも僕は信じたいし、何よりあの人の気質を考えるとラスボスのような事をしているのも
疑問が残るんだ。だって―――
「自分の楽しい事を最優先するあの人が、他人の言いなりになって、世界を滅ぼすなんて
分かり易いラスボスをする訳無いじゃないですか。」
『『『あー……確かに。』』』
「すっげー嫌なハモりしたな。分かるけどよ。」
全員の見解が一致したところで、元気の無かった皆があれこれと策を話し合いだす。
一先ずの意識回復は出来た。でも根本的な解決は一つも終わっていない・・・と
思ったと同時。ゼルクがその話題を早々に切り出し―――
「で、結局お前達はどうやって帰るつもりなのかの?」
また空気が凍りついたのだった。
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