第106話 少年達は解答に疑問を重ねるようです
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"の
被害を無くす物だと思った。だが、更に調べていくと、それともまた違う効果と結果になる事が
分かった。」
「それは……?」
説明すると言いながらも言い淀むガトウさんに、つい先を促すように聞き返してしまう。
しかし、ガトウさんは首を横に振って、すまなそうに言う。
「分からなかった。アルとゼクトにも解析して貰ったんだが、後半になるにつれ、歴史上
存在している術式とは何もかもが違う術式になって、一文も理解出来なかったんだ。」
「じゃがまぁ、逆に分かった事もあった訳じゃ。…愁磨がワシ等に言った計画と、本当に計画
している事は違うと言う事じゃ。」
「……あー、余計分かんなくなって来た。」
事情を知り、事態を解決しようと奔走していた人達の話を聞いて、僕と千雨さん、更には
説明している筈のアルビレオさん達も同時に頭を抱えてしまう。
それもそうだ。・・・説明して貰っている筈が、更に大きな謎が浮上してしまっていた。
「いや待て、もうあんた等とか世界の事情とかは置いておいてくれ。
もう一回するから直ぐに答えろ。私達はどうしたら無事に向こうの世界に帰れる?」
――それを、知ったこっちゃない、と千雨さんが切り捨てた。いや、一旦横に置いた。
すっかり流されていたけれど、僕達が知りたいのはそれだけだって結論付けたじゃないか。
と、漸く自分達に関係のある話と聞きつけた皆が起き上がる。
「………では、私の知る範囲での見解をお伝えします。旧世界に渡る方法は二つ。
一つ目は魔法による移動。ネギ君が才の全てを捧げ、空間・転移魔法を極めれば十数年で
出来るかも知れません。二つ目は転移ゲートによる正規の移動手段。今の所一番現実的であり
非現実的です。以上、残念ながらこれしかありません。」
「………あ、あっちの世界で召喚魔法を使ってもらうってのは?」
「ワシとアルくらいの魔法使いの特化型が数十人必要になるのう。」
「ロケットでも打ち上げてもらうとか!?」
「火星と同じ位置にあるとは言っても、位相がずれていますから無理ですね。
別の地球に着くだけですよ。」
「ダメじゃん……。」
希望を持って聞いた答えがまさかの八方塞りで、皆は完全に倒れた。
残った方法は愁磨さん達のいる"墓守人の宮殿"に侵入して、ゲートポート使って帰るしか――
「あの、愁磨さんを頼ったらダメなんですか?」
そこで疑問に思った事を皆にぶつけてみる。
「そんなの決まってるでしょー。ラカンさん達を裏切った上に、私たちを放置してんのよ。
助けてくれる訳無いじゃない。」
「それに敵さんの親玉ですしー
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