欠陥
[10/10]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
ル》のバトルパート参加者たちは自分達の待機場所に戻ろうとしている中、早々に倒されてしまったミリアーナとベスはカグラに謝っていた。
「あのリオンという男、筋がいいな。これが試合でなく殺し合いであったならば・・・死んでいたぞ」
「「うっ・・・」」
カグラの言う通りだと思っているミリアーナとベスは表情を歪ませる。
「もっと強くなれ、鍛え直すぞ」
「うん!!」
「はい!!」
カグラに優しい声をかけてもらい、気持ちを切り替えたミリアーナとベスはその後について闘技場を後にした。
(しかし・・・リオンは何が目的だったのだ?まるでレオンを潰そうとしているかのようだった)
カグラは試合中に感じたある違和感に疑念を抱いていたが、その考えを自分がわかることはないだろうと思い、この後に行われる戦いの観戦に入ることにした。
「なんとか引き分けましたわね」
「でも危ないとこだったぁ」
「リオン全然らしくなかったよねぇ」
シェリーとシェリア、ラウルが先の戦いを見て感想を述べる。
「女のことなんか考えてるからこうなるんだよ。 帰ってきたらとことん回して回して回して回して・・・回しまくってやる!!」
オーバは不甲斐ない戦いをしたリオンたちに苛立っており、お仕置きすることをすでに確定させていた。
「でも結果は引き分けだけど・・・」
「とってもまずいことになりましたわね」
だが運良く引き分けで済んだ彼らだったが誰1人としてそれに喜べる者はいなかった。理由はもちろんあの事である。
「レオン・・・明後日大丈夫かな?」
そう呟くラウル。彼らの心配事は今日の戦いで弱点を露呈してしまったレオンのことだった。
五分であるはずの人魚の踵と蛇姫の鱗。しかし内容事態は全くの別物だった。
勝利こそ逃したもののチームに勢いを残せた人魚の踵。
対する蛇姫の鱗は完全に押されていた上に主力メンバーの重大な欠陥の露呈。
明らかに不利的状況に陥ったように見えた蛇姫。しかしこの結果が最終日に大波乱を巻き起こす糸口になることはこの時、誰も予想することはできなかった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ