欠陥
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ことにより気温が激減。俺たちの吐く息もかなり白くなっている。
「ニャア・・・」
「寒い・・・」
どう見ても寒そうな格好のミリアーナさんとベスさんはガクガクと震えながら身を縮めている。
「さすがだな、レオン」
「どうも」
ユウカさんも寒そうに震えているが氷の魔導士であるレオンとリオンさんは全くそんな様子はない。さすがにうちのグレイさんみたく脱ぎ出すということはないが、普段の様子と全く変わりなく、いつでも戦える状態である。
「ならば俺もそろそろ行かせてもらおうか。
ジュビアのために!!」
「ずいぶんと余裕だな・・・」
「他人のフリしていい?」
魔法を出すのかと思ったらいきなりジュビアさんの方に流し目をするリオンさん。ユウカさんとさすがのレオンもこれにはあきれた様子。
「俺の華麗な造形魔法でジュビアの心をつかんでみせる!!」
リオンさんはレオンたちの反応などお構いなしに両手を合わせて魔力を溜める。
「アイスメイク・・・白虎!!」
リオンさんはミリアーナさんやベスさんの倍は楽にあるであろう虎を作り出す。
「にゃああああ!!」
「うわわわわ!!」
どう見ても力のありそうな虎を前にミリアーナさんとベスさんは青ざめながら背を向けて走り出す。
ドンッ
「「わああああ!!」」
そんな2人に虎は容赦なく前足を蹴り込もうとしたが、2人はなんとか交わして一生懸命に逃げる。
「猫は好きだけど、虎はちょっと・・・」
「そういう問題じゃないよ!!」
ミリアーナさんが虎から逃げる理由にベスさんが突っ込みを入れる。はっきり言おう、ベスさんの言う通りだ。
物凄いスピードで追いかける虎とそれから逃げるミリアーナさんとベスさん。だけど2人は完全にあることを忘れている。今の闘技場はレオンの黒い氷によって覆い尽くされている。つまり・・・
ツルッ
「ミャッ!?」
ガシッ
「ひゃっ!!」
滑りやすくなっている地面でミリアーナさんが足を滑らせ、そのミリアーナさんに足を掴まれてしまったベスさんもバランスを崩して転倒。そのまま2人は冷たくてよく滑る氷の上を滑っていき・・・
ドスンッ
闘技場の壁へと激突した。
「ミャ・・・ア・・・」
「い・・・たい・・・」
2人共運悪く顔面から闘技場の壁に突っ込んでしまい、あまりの痛さに動けなくなってしまう。
それを見届け、これ以上の戦闘は意味がないと判断したリオンさんは氷の虎を、レオンは闘技場全体を覆っている氷を消滅させる。
「カグラちゃん・・・ごめん・・・」
「あと・・・お願い・・・」
力尽きた2人は地
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