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ウルゼロ魔外伝 GANTZ/ULTRASEVEN AX
田中星人
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藤や岸本も駆けつける。いつの間にか田中星人の顔は元の爽やかフェイスに戻っていた。
だが、その表情は一瞬にして歪みだす。後ろでグシャリと音がなった。そこには鳥の雛のような生き物が足で踏まれたように潰されていた。おそらく田中星人の買い物袋から生まれた雛なのだろう。
「イイイイイイイイイー!!ー!!!!」
「ぐぅ…」
凄まじい音に玄野たちは一斉に耳を塞ぐ。
潰されていた鳥の雛の方に田中星人は口から生身の人間なら全身をズタズタにするほどの衝撃波を発した。
「ちっ!」
田中星人の衝撃波を撃った場所には誰もいなかったはずだったが、突然西が現れた。透明になって田中星人を狙い撃ちにしようとしていたが、ついに見つかってしまったらしい。田中星人は西に接近すると、西を水路の方へ蹴り飛ばした。
「ぐあ!」
バシャン!と落ちた西の上から田中星人はのし掛かる。
「不味い、あいつが!」
玄野は加藤たちを振り返り、水路の中を指差した。下ではなんとか田中星人を振り切った西がXガンを構え、田中星人を撃とうとするが、田中星人はすばやい動きで回避し、西に衝撃波を連発する。
「く!」
西は必死にXガンで撃ったが、すべて空振りに終わってしまった。
すると、西の私服の下に着てあるスーツのリングから、ぬるりとした透明な液体が溢れ出るのが見えた。
「だ…誰か助けろ!スーツが死んだ!」
あの恐ろしい笑みばかりを浮かべていた西の声が恐怖で裏返っていた。
そんな西をよそに田中星人の腕が西に手を伸ばしていく。
「うわあああ!助けろおおぉ!」西が必死に叫びながら逃げ回り始めた。西の絶叫を聞きながら、加
藤の顔がみるみるこわばっていく。
「加藤…」
「加藤さん?」
「加藤…君?」
不安そうに三人は加藤の顔を見つめた。
田中星人はついに西を捕らえ、耳をつんざくほどの金属音と共に口に破滅の光を灯していく。
「わっわあああああああああああああああ!!!!!!」
「うおぉおおおお!」
その声と共に誰かが水路に飛び込んだ。加藤なのか?と玄野は最初そう思った。だが加藤ではなかった。ジンが真っ先に水路に飛び込んだのだ。
(父さんはよく言っていた。たとえどんな卑怯者でも、力無き者の命だけは助けるべきだって!)
ジンはスーツで強化した拳で田中星人を殴り飛ばした。
加藤も見ていられなくなり、水路に飛び込んで西を確保し、水路から引き上げた。
ジンは田中星人にのし掛かって必死に殴りまくった。それでも田中星人は倒れず、必死にもがいた。
不意に田中星人の首が反転する。そして口の奥が再び光り始めた。
「くあ!」
ジンはかろうじて田中星人の首をひねってかわした。外れた衝撃波は水路にバシャアアアン!と凄まじい水しぶきを起こす。ジンは田中星人の胴に腕を回し、全力で締め上げ始めた。ジンの動
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