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ウルゼロ魔外伝 GANTZ/ULTRASEVEN AX
ちいてんをはじぬる
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信半疑だった。
「ちょっと待てよ。こっちは聞きたいことだらけなんだぜ」
玄野は西を止めた。
「何?」
「お前、何者なんだ?」
やや間を置いて西は答えた。
「宇宙人」
ぎょっとなる玄野たちを見て西はぶっ!と吹き出した。
「ウソウソ。びびりすぎ」
「ふざけるな!」
加藤は怒鳴り散らした。
「他の人はどうなった?」
「見てたでしょ?殺されたよ」
西はガンツに歩み寄った。
「ガンツ…死んだ奴ら出してやれ」
すると、ガンツに「しぼう」の三文字が浮かび、それと入れ替わる
ように数多くの人の顔写真が映された。
「一番下、見てみなよ」
一番下には畑中ともう一人のヤクザと稲森、鈴木、そして山田の顔写真がある。
「こいつら全員、ガンツのミッションで死んでった奴ら」
ジンと加藤は顔をしかめた。数えきれない顔写真。一体どれだけの人々が犠牲になったのか。
「あのヤクザのおっさん派手にぶっ飛んでたよな。でももっとすごいの見てきたよ。一年前からここに始めてきてからずっとね」
恍惚に満ちた表情を浮かべる西。ジンは辛そうな顔をした。彼は人の死を見すぎてしまったのだ。
その西を睨みながら大股で加藤が近づく。今にも泣き出しそうな顔だった。
「ずっと黙ってたのか…わざと嘘ついてあいつらを星人と戦わせて…」
加藤の声が怒りと哀しみに満ちていく。
「そうだ!なんで教えなかった!?」
「そうよ!」
玄野と岸本も反発する。
「そうすると星人は油断するだろ」
全く反省の色を見せない西。むしろ楽しんでいたのだ。人の死を、そして玄野たちの反応を。
「なんで助けねえんだよ…人が殺されてんだぞ!」
ついに堪えきれなくなった加藤は西の胸ぐらを掴んだ。
「加藤さんダメだ!殴ったって…解決しない」
「…」
ジンの言葉に加藤の心はは少し揺らぎ、結局何もせずに下ろした。
「いるよね〜…あんたみたいな偽善者が。善意で教えてやってんのに、この扱い間違ってるだろ?そいつはよくわかってるよ」
西は相変わらず小馬鹿にするような目でジンに目をやる。
「今度は僕が質問していいか?」
ジンは西に近寄った。
「いいよ。何なりと」
「僕たちは、本当に生きてるのか?」
玄野たちもそれを聞きたかった。確かに自分たちは死んだはずだ。間違いなく…
「ああ、生きてるよ。ガンツに命を拾われたって考えたらいいさ。なら俺からあんたに質問していいか?」
「何だよ…」
「それで人間に化けたつもり?」
「…!」
絶句せざるを得なかった。加藤と岸本はまさか…と思ったが、ジンを見てそんなわけないかと少し安心した。しかし、ジンと同じように驚いていたのは玄野だった。なにせ、その証拠となりうるものを一度偶然にも見てしまったのだ。ポケットからはみ出していたあの
赤いメガネを…
(ま
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