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ウルゼロ魔外伝 GANTZ/ULTRASEVEN AX
レッドジャイアント
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中たちを発見した。
「ちょっと、俺見てくる」
「おいおい、ちょっ加藤!」
玄野の制止を聞かず、加藤は畑中たちを追っていってしまった。岸本もまた、加藤の行った方を不安げに見ていた。
ジンはいるものの、岸本がおそらく一番見ていた加藤がいない今なら仲良くなれるかもと、彼女にできるだけ笑顔で話しかけた。
「行っちゃい…ましたね。家どこですか?送りますよ」
「あの…私も…」
岸本は小さく会釈してすぐ加藤の後を追って行った。
「え、え!?」
予期せぬ彼女の行動に玄野は途方にくれてしまった。
「ん?」
ジンはその時、背後から何かが近づいてくるのを感じた。
「…え…」
玄野は振り向いた瞬時に見たその気配の正体に絶句する。見たところ、長身の巨漢のようだった。だが、どこかで見たような緑色の肌と髪が目立つ。
「…ネギ…星人?」
ネギ星人。その言葉に反応したのか、彼は右腕に着けてた腕時計らしきものに手を触れると、UFOに連れていかれるように、空から差し込んだ光に包まれて消えた。
「なんだったんだ…?」
玄野には全く理解できなかった。



加藤はようやく畑中たちに追い付いた。ちょうど稲森が小型銃をネギ星人に向けていた時だった。そして彼は引き金を引くと、銃身がXの字を描くように広がった。

ギュオオーン

銃らしくない作動音が鳴り、青白い光が放たれた。これだけだった。
「こんだけ?」
結局ただのおもちゃだったのか?そう疑いだした時だった。

パン!

彼らは目を見開いた。肉片と血しぶきを飛び散らせ、右肩を失ったネギ星人が苦しそうにもがいている。
「本物だ…」
「すげえなこれ」
凄惨たる光景に加藤は青ざめていた。畑中たちが銃の威力に感動していた隙に、ネギ星人は残っていた左腕を振るった。山田や畑中たちの足に切り傷が現れ、血が痛覚と共に噴き出す。ネギ星人の左手の指先の爪がナイフのように鋭くなっていた。
「いたっ!」
山田や稲森は足を押さえ、鼻白む中…。
ぷち…抵抗されたことに畑中は遂にキレ、銃をネギ星人に向けて撃ち込んだ。
「止めろ!」
加藤の叫びは届かなかった。ギュオオーンの音と光が止むと、またしても嫌な破裂音が響き渡った。
その破裂音が止んだとき、ネギ星人はすでに原型を留めていなかった。
「う…ハーッ…ハーッ…」
加藤は苦しそうに呼吸を荒げながら頭を抱えた。
「一千万…」
畑中の目は異様な光を灯していた。と、後ろからパタリとものが落ちた音がした。
「?」
加藤や畑中たちが振り向くと、さっき玄野やジンと出会った大ネギ星人がいた。目から大粒の涙が流れている。
「なんだこいつ?ネギ星人の親父か?あ!」
そう畑中が一言言った時、彼の視界が斜めに傾いた。畑中の右足が鮮血と共に地面に転がっていたのだ。

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