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ウルゼロ魔外伝 GANTZ/ULTRASEVEN AX
死からの始まり
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のだ。しかも男性の体重は、見た目からして力持ちな加藤でも持ち上げきれないほどだった。このままではいずれ列車が来てしまう。そうなったら自分もこの男性も助からない。どうすればいいか考えていると、加藤はホームにいる人たちに助けを求めた。だが、全員面倒くさがって渋った。人の命が懸かっているのになんてことだろうと加藤は絶望した。目の前で人の命が懸かっているのに、ここまで淡白になれるものなのか。怒りさえ募りかけるが、加藤は思わず駅の上にいる人の中に、覚えのある人物の顔を見つけた。
「計ちゃん…計ちゃんだよな!」
玄野は名前を呼ばれてう、と息を詰まらせた。まさか覚えられていたとは思いもしなかった。しかも以前と変わらない態度と呼び名で。
自分が名指しされたおかげでホームの人たちが、全員玄野に向けて、お前がいけよと切り捨てる。おかげで玄野は断るに断れなくなってしまった。結局自分も線路の上に降り、二人係で男性をなんとか駅のホームにもちあげ、救出した。
早く自分たちも上がらなくては、と思った時だった。
最悪なことに、列車が来てしまったのだ。
「やべえっ…!」
二人は青ざめて一目散に走り出した。ホームと線路の高さは小柄な人一人分ほどの高さがあり、加藤でも上がっていくにはわずかなタイムラグを要した。まして小柄な玄野の場合だとさらに時間がかかる。
もう上げって行く時間は残されておらず、二人は今度は、列車が通り過ぎることができるだけの隙間を探してみる。だがそんな隙間さえも見つからない。
万時急須。二人は一秒でも逃げるために、走るしかなかった。もちろん、たかが人間の走力が電車に敵うはずもない。そして…。
「ぎゃあああああああ!!!!」
「う゛わああああ!!!!」
玄野と加藤は、撥ねられた。それも、クビや腕、体中の四肢のあらゆるものがばらばらになるという、あまりにおぞましい形の最期を迎えてしまった。
……はずだった。
「はあ…はあ…!?」
電車に撥ねられ、死んだと思われた二人。だが、気がつくと、走った時と同じ動きをとっていたまま見たこともない部屋にいた。
「君たちも…死にかけたんだ」
それを見ていたメガネの男が言った。
その部屋を見てみると、他にもヤクザの二人組、美形の青年に寝暗な中学生、そして年寄りの男がいる。そして彼らの輪の真ん中に黒い玉が置かれていた。
「な…助かったろ…ほら…」
「ほら…って、お前なあ…」
助かったことに安堵する加藤だが、玄野は彼と一緒にへなへなと床にへたり込んでしまった。
「助かってないよ。ここが天国なんだ。私たちは死んだのだよ」
「テメーだけ死んでろバーカ」
(死んだ?嘘だろ!?心臓動いてるし、息もしてる)
玄野は嘘だろ!?と驚いた顔で自分の胸に触れてみた。確かに鼓動も呼吸もある。死んでいる
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