Another19 痛み
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モ「すみません……」
マリノ「でもさ、マッシモ」
マッシモ「?」
マリノ「あんたは私から見ても充分過ぎるほど強いよ」
それだけ言うと、飲み物を取りに行くマリノ。
マッシモは軽く頭を下げると再び空を見上げた。
ヘリポートにて、ゼロは長い金髪が風で靡くのも気にせず空を見上げていた。
アイリス「ゼロ……」
ヘリポートにアイリスが来た。
彼女の栗色の髪も風で靡いていく。
ゼロ「アイリスか…」
振り返ったゼロの表情はとても悲しそうだった。
その表情を見たアイリスは胸が締め付けられるような感覚を覚えた。
ゼロは悲しげに微笑むと口を開いた。
ゼロ「アイリス…俺は今、リベリオンの奴らを手当たり次第に叩き斬ってやりたい気分だよ……」
アイリス「…………」
ゼロ「イレギュラーハンターを続けてきて、シグマとの戦い、新世代型レプリロイドの反乱、そして今までの戦いで俺は仲間を何度も失ってきた……その度に俺はそいつらの意志を継いで強くなることを誓ってきたんだ……」
アイリス「知ってる…あなたが兄さん達のことも一時も忘れたことなんてないことを…」
ゼロ「……俺も弱くなった物だな…昔はもっと簡単に割り切れたはずなのに…エックス達の甘さが移りすぎた…」
アイリス「ゼロ…あなたは最初から優しかったわ。ただ、それを表現出来なかっただけ…あなたが最初からとても優しい人だった」
ゼロ「…………」
アイリス「ゼロ…」
ゼロ「何だ?」
アイリス「もしあなたが挫けそうになるくらい辛い時…私はあなたの支えになれるかしら……?」
ゼロの頬に手を添えながら言うアイリスにゼロは微笑を浮かべる。
ゼロ「いや…アイリス…お前は笑っていてくれる方がいい…その方が…多分、支えになる…と思う…」
アイリス「ええ…私はライブメタルがないとあなたと一緒に戦うことも出来ないけれど…心は何時でもあなたの傍にいるから…」
直後である。
アイリスの指に雫が落ちたのは。
アイリス「…?…ゼロ…?あなた…」
ゼロ「…?」
その時…ゼロは己の目元に違和感を感じた。
何か液体のような物がとめどめなく溢れ出ていたのである。
それを見たアイリスは目を見開き、ゼロも驚愕する。
ゼロは人型レプリロイドには珍しく感情を表す機能として、涙を流す機能を搭載してはいない。
ゼロ「馬鹿な…涙だと…?」
ゼロは流れる涙に目を見開くが、アイリスはすぐさま原因に気付いた。
ゼロの身体に涙を流せる機能を搭載出来る人物
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