第2話パーティメンバー、キリトとアスナ
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ごもっともだよ。だがオレたちは経験は上でもこの世界で死ぬ時はあんたたちビギナーと同じだ。それだけは覚えとけよ、おっさん」
オレの言ったことは間違っちゃいない、そう信じたい。オレがここまで言うと全員口を閉じた。
「オレも発言いいか?」
ここで口を開いた人間が1人いた。その姿を見た瞬間の感想を一言ずつ言うと、「デカイ」、「コワイ」、「黒い」、少なくとも日本人じゃない。アメリカ黒人かそのハーフかな。そのデカイ人が立ち上がり、キバオウの目の前で立ち止まる。
「オレの名前はエギルだ。オレが聞きたかったのはさっきその少年が言ったことと同じだ」
その大柄な黒人ーーーエギルはそう言いポーチから何かを取り出した。それは茶色い表紙のガイドブック。
「このガイドブック、あんたももらっただろ?道具屋で無料配布してたからな」
「もろたで。それがなんや?」
そういえばオレもあれもらったっけ。まだ読んでないけど。
「配布していたのは、元ベータテスターたちだ。」
エギルのそのセリフでここにいるプレイヤーたちが騒然とする。オレもそれを聞いてこのガイドブックの製作者を確認した。製作者《Alugo》。すごく聞き覚えのある名前だった。情報屋《鼠》のアルゴ。たしか頬に鼠の髭のようなペイントが描かれているからついたアダ名だったはず。
「いいか。情報は誰にでも手に入れられたんだ。なのにたくさんのプレイヤーが死んだ。その失敗を踏まえて、オレたちはどうボスに挑むべきなのか。それがこの場でのみされると、オレは思っていたんだがな」
エギルの言葉は今のこの状況の中にいるオレたちには良い薬になった。キバオウは「フン!」とあまり納得がいかないような感じで席に戻った。
「ありがとう。正直、あの後どうやってあの重い空気を壊そうかわかんなくなってた」
「礼ならこいつを作った奴に言ってくれ。」
オレはエギルに近づき自分で作って壊せなかったあのくそ重い空気を壊してくれたことと、口には出さなかったがオレたち元ベータテスターたちを弁護してくれたことについて礼を言うと、礼ならこのガイドを作ったアルゴに言ってやれと言い返した。人は見かけによらないって本当なんだな。アルゴに会ったらありがとうって言っとかなきゃな。
「よし、じゃあ再開していいかな?」
ディアベルさんが会議の続きを宣言し、全員がそれにうなずく。
「ボスの情報だが、実は先程、例のガイドブックの最新版が配布された」
ついさっきボスの情報付きの最新版のガイドをばらまいたのか?さすがアルゴか、びっくりするくらいちょうどいいタイミングだ。
「これによると、ボスの名は、《イルファング・ザ・コボルト・ロード》。それと、《ルイン・コボルト・センチネ
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