5話 ジオンの決断 〜 ルナツー侵攻 9.24
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つける。割れた両翼を我が両翼により悉く殲滅するのだ」
非常にゆったりとしながらも宇宙の巨大な要塞がじりじりとワッケインの艦隊に真っすぐ接近していた。
ワッケインはそれを見て、敵両翼の動きも牽制しなければならないため中央部の艦艇のみで目の前の巨大な艦艇に向けて集中砲火を浴びせた。ドロスも同じく主砲を敵中央の艦艇に打ちこんだ。
ドロスの船体が攻撃の衝撃により揺らぎに揺らいだ。ギレンを含む艦橋の船員が必死に揺れに堪えていた。ギレンはその環境で笑った。
「フフフ。いいぞ、連邦よ。このデカい的だけ狙えばよい。このドロス並大抵のことでは沈まんよ。オペレーター状況を知らせい!」
「はっ、後30分で作戦開始宙域に到達します。攻撃開始より10分損害状況10%。航行支障なし」
「10分で10%か。連邦よ。もう少し頑張らないと後がないぞ」
開戦より5分経過で損害がジオンのドロスの小破と連邦の艦艇5隻の大破という状況であった。
ワッケインはこの状況を見て、艦隊を全体的に後方へ下げようとしたがその動きに連動した。
ドズル、キシリアの両翼が大きく迂回の進路を取りワッケイン艦隊の後方へ回り込む動きを見せていた。ワッケインは敗北を意識した。
「将軍。敵の巨大空母にまんまと乗せられ、我々はどうやら決死で挑まねばならなくなったようです」
「そうか、ワッケイン司令がそういうなら私も覚悟を決めよう。目の前の敵を潰すのだな」
「はい。それしか我々に勝機がありません。正面に両翼の火力を用いて短期で殲滅し、その後残敵を掃討します。距離を詰められてはいくら奴らが艦艇少数でもモビルスーツで負けます」
ワッケインは両翼に指示を出し、全力を持ってドロスへ集中砲火をした。ドロスの艦橋が更に激しい衝撃を受けた。ギレンは耐え切れず席より降りて床に這いつくばった。
「オペレーター!状況報告!」
「はいっ!損傷率50%に膨れ上がりました。航行機能も70%に低下!作戦開始時間が15分から25分に変化!」
「よし!引き続きドロスでの特攻を。並び全乗員に退避命令。そして全モビルスーツに15分後出撃命令を」
「はっ」
「私もヤキが回ったものよ。ドロスでこんな作戦などとは。しかし連邦のV作戦の状況からしてこのドロスを捨てても惜しくはない」
そう言ってギレンも脱出ボートへ向かい始めた。
ギレンが脱出艇の乗り込み後方のクワジンへ退いた10分後ドロスは連邦の集中砲火に耐え切れず機関が停止した。ドロスを失ったギレン艦隊はワッケイン艦隊より五分の1にも満たない戦力であった。
ワッケインは好機と見てギレン艦隊へ突撃をかけた。
「よし!前面の敵は寡兵である。全艦全速前進!」
ワッケインは勝機をみた。前面のギレ
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