5話 ジオンの決断 〜 ルナツー侵攻 9.24
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くなりますが、安全面につきましては保障されます」
フム、とコンスコンは相槌を打つ。ラコックは話を続けた。
「行軍速度の一定もルナツーからの連邦の各個撃破対策にもなります。彼らには巣穴のモグラになっていただきます。仮に出てきてもどの艦隊へ進軍されようとも、対峙した我が艦隊は後退し残りの艦隊が後背を突き仕留めます。彼らが分散の愚を冒せば、我々のモビルスーツの優位性を持ってして我々も分散し殲滅するのみです。勿論、無事ルナツーへ全艦隊が到着すれば我々の接近戦の優位性を持ってルナツーを撃滅できます」
「しかし遠距離からの攻撃には我々が無力だ。艦艇戦力は全軍合してもまだ連邦に劣る。その対策はどうするのです?」
ドズルがその疑問に答えた。
「それは兄貴が目途をつけたそうだ。かの大型空母が就航し、テスト兼ねて今回の一戦に参加するそうだ」
室内の将官たちがどよめいた。確かにその空母の就航が事実ならば並の戦艦の主砲などもろともしなく、その空母を前面に出しルナツーへ接近すればモビルスーツを活かした接近戦に持ち込める。
懸念をすべて取り払いたくコンスコンが詰め寄った。
「そのテスト万が一うまくいなかった場合はいががしますか?」
「その時は・・・我が艦隊が突撃し屠るのみ。この1か月で勝負が決まるのだ。我々は人類史上類も見ないコロニー落としをやってのけた。今更怖気づく必要もない。大義の下で我々は動いているのだ。今後の人類のために。やるかやられるかだ」
会議室に緊張が走った。そしてドズルは頼む皆の命を預けれてくれと将官らを前にして頭を下げた。
将官らはジオンに所属し、コロニー落としを含め既にジオンに属さないものを50億人程被害に遭わせていた。彼らに今更の謝罪をすることなどもはや不可能であった。それならば、その者たちへ恥じない新たな良き世をジオンで創り上げることしか償うしかないと。議場の将官たちは皆同じ考えだった。赤い彗星を除いて。
* ジオン軍 ソロモン方面軍 ドズル艦隊 麾下 ムサイ(ドレン艦) 9.29
シャアは10余りの遭遇戦、掃討戦をこなしていた。
地球上空のジャブローからの支援やルナツーからの迎撃を撃退し、乗機のリック・ドムも微調整や
改良を重ね、手足のように動かせるようになっていた。
ガンダムとの闘いにより彼は自分への慢心を捨て、ノーマルスーツを着用し任務に就いていた。
「ふう、これでこの宙域の掃討も済んだかな。こちらの宙域への連邦の動きがさっぱりした」
シャアはリック・ドム内でそう呟いた。すると通信でドレンから連絡が入った。
「少佐。そろそろドズル司令と合流するためのポイントへ向かわなければなりません」
「了解した。周囲を警戒
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