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RSリベリオン・セイヴァ―
第十話・外伝「蒼真と神無……」
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真は何も言わずにただ下を向いたまま彼女通り過ぎて、先に中へと入っていった。
「すまない……今は、一人にさせてくれ……」
それだけを言い残し、蒼真は一人寂しく部屋へ戻った。

翌朝、蒼真はそのまま濡れたまま部屋の隅に蹲っていた。
「蒼真……入るぞ?」
静かに障子を開けて、朝食が乗せられた盆を持って神無が入ってきた。
「朝食を持ってきた。少しでもいいから、口に入れておけ?」
「……」
しかし、蒼真はただ黙ったままだった。昨夜のことが今でも忘れずに彼の頭に焼き付いているのだ。
「蒼真……」
「……ゲホッ……ゲホォ……!」
しかし、途端に蒼真は激しい咳と共に蹲っていた身体が崩れた。
「そ、蒼真っ!?」
「……ゲホッ……ゲホッ……ゲホォ……!」
「蒼真!?」
神無は、彼の額に掌を添えると、彼の体内から高熱の温度が伝わってくる。さらに彼の額には無数の汗の雫が浮かんでいる。
「凄い熱……!」
慌てた神無は、彼を担ぐと服を脱がし、寝巻を着せて布団へ寝かしつけた。
おそらく、昨日の件で一晩中興奮状態のまま熱を出し続けたために酷い高熱が発生したのだろう。こうなると、厄介だ。
「しっかりしろ、蒼真……」
引き出しから自前の薬剤を取り出し、それを複数配合したものを湯に煎じて蒼真に飲ました。最初は咳が邪魔をして何度も吐き出したが、それでも徐々に飲んでくれて、しばらくは長く続いた咳も徐々に静まっていった。
「しばらくは、安静にしておくんだぞ?」
神無が奉仕のため一旦彼の部屋を後にするが、それでも蒼真はまだ残っている辛さ故に頷こうともせず、ただ目を閉じたまま寝たように静まり返っていた。それとも、昨夜のことしか頭になく、彼女のことに気付いていないのだろうか。
「……」
しかし、神無が居なくなってから、蒼真はゆっくりと瞼を開けた。昨夜を思い返すと、やはり腸が煮えかえるほどの憎しみが込みあがってくる。
だが、今の自分は動くことすらままならない状況ゆえに憎しみの他にも無力と悔しさも感じていた。
それと同時に、それらの憎悪と悔しさが超越して彼から生きる気力が失いつつあったのだ。
そんな彼は、薬に含まれた睡眠薬によって徐々に睡魔に見舞われて深い眠りについた。
彼は、眠る夢の中で嘗て少年時代を過ごした記憶を辿り始める。彼がまだ中学生の頃、白騎士事件で千冬と束が彼の目の前から姿を消して数ヶ月後、日本は早期にISを正式認定した。
これが発端で、ISは女性しか扱うことができないという風習が広まり、後の「女尊男卑」なる性差別が社会現象と化した。
これを気に、男尊女卑の強い中東の国や平等社会を掲げる国々が各地で激しく反発し、またその国から女性権を強く訴えるためにISらによる過激テロが相次いで起こった。
ISは、国家スポーツとして認定されているとはい
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